米英首脳会談、貿易協定を締結すれば関税は「必要なくなる」とトランプ氏

首脳会談前のトランプ米大統領とスターマー英首相

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画像説明, 首脳会談前のトランプ米大統領とスターマー英首相(27日、ホワイトハウス)

アメリカのドナルド・トランプ大統領とイギリスのキア・スターマー首相は27日、ワシントンのホワイトハウスで首脳会談を行った。共同記者会見で、トランプ氏は、米英貿易協定が「非常に素早く」締結できる可能性があると述べた。

トランプ氏は「真の貿易協定」が実現すれば、自分が貿易相手国に警告しているような関税をイギリスは回避できる可能性があるとした。

スターマー首相は、貿易やウクライナ侵攻などをめぐるトランプ氏の決定に影響を与えようとしている。それだけに首相にとって今回の訪米は、就任以来特に重要な局面と広く思われている。

トランプ氏は会談の冒頭で記者団を前に、「スターマー首相と大統領執務室でお会いできて光栄だ」、「ここは特別な場所で、彼は特別な人だ。そしてイギリスは素晴らしい国だということも、私はよく知っている。何度も訪れているので」と述べた。

スターマー氏はまず、トランプ氏にチャールズ英国王からの国賓訪問の招待状を手渡した。トランプ氏は1期目にエリザベス女王からの招待を受けて国賓として訪英しており、同じ人が国賓として2度招待を受けるのは「前例がない」という。

トランプ氏は招待を喜んで受けると述べた。

動画説明, ホワイトハウスで米英首脳会談、トランプ氏はスターマー首相を「一生懸命」とたたえ

「関税が必要ない真の貿易協定」

会談後の記者会見で、トランプ氏は「非常に素早く」締結できる可能性があるとする米英貿易協定について繰り返し語った。

トランプ氏は就任以来、多くの同盟国に対し、輸入品に追加関税を課すと繰り返し警告している。

例えば、欧州連合(EU)加盟国に対しては25%の関税を導入するとしている。

9日には、アメリカに輸入されるすべての鉄鋼とアルミニウムに対して25%の関税を課すと発表した。イギリスも影響を受ける可能性がある。

トランプ氏は、スターマー氏はイギリスに関税を課さないよう説得しようとしたのかという記者団の質問に、「彼は努力した」と答えた。

「この偉大で友好的な2カ国なら、かなり可能性はあると思う。最終的に、関税が必要ない真の貿易協定を締結できる可能性は非常に高いと思う。いずれわかる」とも、大統領は述べた。

スターマー氏は、トランプ氏のもてなしとリーダーシップに感謝し、「非常に良い、生産的な訪問だった」と語った。そして、スコットランド出身の母親を持つトランプ氏のルーツに言及し、「大統領執務室の真の友人」と呼んだ。

また、米英貿易関係は「公平でバランスが取れてている、互恵的なものだ」と強調した。

スターマー氏は、アメリカとの経済協力にも言及。英米は人工知能(AI)の可能性を中核とした経済協定の策定に着手するとした。

「我々はこのような新たな技術を過剰に規制するのではなく、こうした技術がもたらすチャンスをつかもうとしている」

また、20世紀の「偉大な技術革新」を形成してきた両国は今、21世紀に同様のことを実現する機会を手にしていると、スターマー氏は述べた。

米英は「防衛の第一のパートナー」と

両首脳は、ウクライナをめぐる和平協定の実現についても協議した。

スターマー氏は「世界中で真の危険が迫っている今、(米英)関係はかつてないほど重要だ」と語った。

両国は「防衛において、互いの第一のパートナであり続ける」、「我々の軍隊ほど密接に結びついている国はほかにない」とした。

また、5月8日の第2次世界大戦の対独戦勝記念日を念頭に、「イギリスとアメリカは一緒に戦った」歴史があるとし、「我々は今日も肩を並べ、今ではウクライナでの野蛮な戦争を終わらせることに注力している」と語った。

欧州各国が防衛費を「増やす」必要があるとのトランプ氏の意見は正しいとし、欧州が直面する脅威が増大していると認識していると付け加えた。

首脳会談に先立ち、スターマー氏は防衛費を2027年までに国内総生産(GDP)の2.5%まで増加させる計画を発表していた。

トランプ氏はこの計画を称賛した。