米軍潜水艦、イラン軍艦を魚雷で撃沈 インド洋のスリランカ沖

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アメリカのピート・ヘグセス国防長官は4日、米軍の潜水艦がインド洋で、イラン軍艦を沈めたと発表した。アメリカはイスラエルと共に先月末に対イラン軍事作戦を開始し、イランは報復攻撃を続けている。
米軍の魚雷攻撃を受けたイラン軍艦は「静かな死」を迎えたと、ヘグセス長官は述べた。
ヘグセス長官は、撃沈した艦船の名前を明らかにしなかった。しかし、アメリカ側の発表に先立ち、スリランカ当局は、4日朝にスリランカ南部から約40キロメートル沖合で、イラン軍艦「デナ」が救難信号を発信し、スリランカ海軍が対応したと発表していた。
スリランカの国防当局者はBBCシンハラ語に対し、救助隊がイラン艦船から80人の遺体を発見したと語った。スリランカ海軍によると、32人が救助されたという。
スリランカ海軍の報道官は、「デナ」の資料によると、同艦には約180人が乗っていたとみられると説明した。
生存者たちは「重傷」を負い、スリランカ南部ゴール港の病院に搬送されたと、スリランカのヴィジタ・ヘラート外相は述べた。
ヘグセス米国防長官は4日の記者会見で、イラン艦が「国際水域にいて自分たちは安全だと思っていたようだ」が、アメリカの潜水艦が沈めたと述べた。
そして、「第2次世界大戦以来、敵艦を魚雷で沈めたのは初めてだ」と主張した。
米潜水艦が敵艦をこの方法で撃沈したのは1945年以来だが、それ以降も、イギリスやパキスタンが魚雷を使って艦船を沈めた例はある。
米国防総省が公開した映像には、艦船が被弾し、艦尾が浮き上がった後に爆発する様子が映っている。
スリランカ海軍のブッディカ・サンパス報道官は先に、イラン艦が潜水艦による攻撃を受けたとする報道を否定していた。
同報道官によると、救助活動が開始された時点では、救助隊は同海域で当該艦やほかの船舶を確認できなかった。一方で、海面に浮かぶ油膜や救命いかだを見つけたという。
艦船の位置は「我が国の領海の外側」にあったが、「我が国の捜索救助地域内だったため、国際的義務に基づき対応する義務があった」とも、サンパス報道官は述べた。
2015年進水のイラン軍艦「デナ」は、ホルムズ海峡やオマーン湾での展開任務を担うイランの南方艦隊所属の駆逐艦。最近では、インドが今年主催した国際観艦式に登場した。

イスラエルはレバノン南部に地上部隊
「デナ」が撃沈される4日前には、アメリカとイスラエルがイランへの空爆を開始した。イスラエル軍は4日、イランの首都テヘラン各地にある「複数の治安本部」を攻撃したと発表した。
イスラエルは、レバノンも空爆している。これは、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラがイスラエルに向けてロケット弾やドローンを発射したことを受けたもの。イスラエルは、レバノン南部に地上部隊を進軍させている。
一方でイランは、報復攻撃を継続しているとみられ、4日にはサウジアラビアとクウェートで新たな攻撃が報告された。トルコは、自国領に向かっていたイランのミサイルを「NATO(北大西洋条約機構)の防衛システム」が撃墜したと発表した。
スリランカはアメリカとイスラエル、イランの紛争において、中立を保っている。いずれの側にも味方せず、「関係するすべての当事者」に対して「自制と即時の緊張緩和」を呼びかけている。
スリランカのヘラート外相は、2月28日のアメリカとイスラエルの攻撃によって殺害されたイランの最高指導者アリ・ハメネイ師(86)に哀悼の意を表した。
スリランカ政府の報道官はその後、イランの国家指導者や当局者を含め、この紛争で死亡したすべての人について、スリランカは公式の哀悼メッセージを発表する方針だと説明した。















