ロシアのタンカー、地中海で沈没 ロシアはウクライナのドローン攻撃だと非難

画像提供, Serhii Sternenko/X
ヤロスラフ・ルキフ BBC記者
リビアの港湾当局は、地中海上のリビアとマルタの間で3日、ロシアの液化天然ガス(LNG)タンカーが爆発して炎上した後、沈没したと発表した。
ロシア当局は、ウクライナがリビア沿岸から発射した「無人海上ドローン」を使い、ロシア船籍のLNGタンカー「アークティック・メタガズ」を攻撃したと非難した。
ウクライナ保安庁(SBU)はこれについてコメントしていない。リビア港湾当局は、出火原因は不明だとしている。
リビア側によると、このタンカーは爆発前に約6万2000トンのLNGを積載していた。沈没した場所は、リビアのスルト港の北約130海里(240キロ)。
ロシア運輸省によると、アークティック・メタガズにはロシア人30人が乗っていた。マルタのバイロン・カミレリ内相は、マルタ軍の救助活動で全員が「救命ボートで無事に」発見されたと述べた。
タンカーの沈没後、船が炎上した様子とされる未確認の夜間映像が出回っている。
ウクライナの人気ブロガーで、ミハイロ・フェドロフ国防相の顧問を務めるセルヒイ・ステルネンコ氏は4日午前、地中海に浮かぶロシアのガス・タンカーだとコメントし、写真をソーシャルメディアに投稿した。「機関室の部分に大変な穴が開いていて、修理不能だ」とも書いた。
ステルネンコ氏は写真の入手元について説明していない。第三者による写真の検証ももされていない。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、「これはテロ攻撃だ」と国営テレビに対して述べた。「こうした事態は、これが初めてではない」。
ロシア運輸省はこれを「国際的なテロ行為で海賊行為」だと呼び、欧州連合を共犯として名指しした。
ロシア政府によると、アークティック・メタガズはロシア北部のムルマンスク港から航行中で、国際規則に従って認可された貨物を運んでいた。
タンカーはエジプト北東部ポートサイドに向かっていた様子で、ロシアのいわゆる「影の艦隊」の一部とされている。この「影の艦隊」は、西側諸国の制裁対象となっている。
ロシア運輸省は、ウクライナの海上ドローンによる攻撃だという主張を裏付ける証拠を示していない。しかし、リビア沿岸からの攻撃について未確認の報告が出ていた。
SBUはBBCウクライナ語に対し、「地中海のタンカーの状況」についてはコメントしないと述べた。ただし、ウクライナ政府系のソーシャルメディア・アカウントUnited24は、ドローンが「確かに。多分」ウクライナ艦隊のものではないとほのめかす投稿をした。
海上追跡データによると、火災発生前日、タンカーはマルタ南東沖を航行していると最後に報告していた。
火災が報告された時点ではかなり移動していたため、船員が自動識別システムを停止したと考えられている。
ロシアは、国際制裁を回避し、ウクライナ戦争の資金源として重要な収益を確保するため、石油とガス輸送に多くの船舶を投入している。
その「影の艦隊」の大部分は老朽化したタンカーで構成され、所有者や保険契約の状態が不透明なことが多い。
ロシアが2022年にウクライナへの全面侵攻を開始して以降、ウクライナは海上ドローンを用いてこうした船舶への攻撃を繰り返してきた。ただし、その大半は、ロシアとウクライナの双方が沿岸を接する黒海で発生している。









