イギリス国王、トランプ氏を国賓として招待 「前例ない」2度目

画像提供, PA Media
イギリス国王チャールズ3世は、ドナルド・トランプ米大統領を国賓として公式訪問に招待した。ホワイトハウスを訪れたキア・スターマー英首相が27日、国王からの招待状をトランプ氏に手渡した。トランプ氏は第1期目の2019年にも、当時のエリザベス女王から国賓として招かれている。
大統領執務室でトランプ氏と並んで記者団を前にしたスターマー首相は、トランプ氏の2019年のイギリス公式訪問は「大成功」だったと述べ、2度目の招待は「本当に歴史的」で「前例のない」ものだと強調した。
トランプ大統領は国王からの手紙を読んだ上で招待を受け入れ、「素晴らしい」イギリスを訪問するのは「光栄」なことだと述べた。 さらに、チャールズ国王は「美しい人、素晴らしい人」だと付け加えた。
2期目のアメリカ大統領は従来、国賓として招待されることはなく、代わりにウィンザー城で君主との茶会や昼食会に招待されてきた。
チャールズ国王の手紙では、公式訪問の詳細を話し合うため、トランプ氏とゆかりのあるスコットランドのダンフリース・ハウスかバルモラル城のどちらかで会談してはどうかと提案している。
トランプ氏の母親はスコットランド北西ヘブリディーズ諸島のルイス島で生まれ育った。大統領は今年、母親の名を冠した新しいゴルフ場をスコットランド・アバディーンシャーにオープンする予定。

画像提供, PA Media
トランプ大統領は国王の手紙を報道陣のカメラへ示した。
そこには、「お互いが共に関心を抱く幅広い問題について話し合う機会となるだけでなく、イギリスへの歴史的な2度目の国賓訪問について、計画する貴重な機会にもなるでしょう」と書かれていた。
さらに、 「ご承知のとおり、(国賓としての2度目の訪問)はアメリカ大統領にとって前例のないことです。だからこそ、場所や行事の内容について、さまざまな選択肢を一緒に話し合うことは、有益だと考えています」、 「そうして協力し合うことで、私たちが共にとても誇りに思っている両国の特別な関係がさらに強化されるだろうと、私は確信しています」とも手紙には書かれていた。
トランプ氏は、国王の署名が本物かどうか確認する必要があると冗談を口にした。

画像提供, PA Media
首脳会談後の共同記者会見でトランプ大統領は、米英間の貿易協定は「非常に迅速に」締結される可能性があり、他国に警告しているような関税をイギリスは回避できるかもしれないと述べた。
スターマー首相は、両国は人工知能(AI)の可能性に焦点を当てた新しい経済協定の策定に着手すると述べた。
スターマー氏はアメリカ訪問中、ウクライナとロシアの和平協定締結を目指すトランプ氏の姿勢に、影響を与えようとしている。 アメリカへ向かう機内で首相は記者団に対し、アメリカがウクライナの長期的安全を保証できない限り、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領によるウクライナ再侵攻を阻止できないと話した。
アメリカがウクライナにそうした支援を提供できるかという記者団の質問に対し、トランプ大統領は、希少鉱物へのアクセスをめぐるウクライナとの合意案がウクライナの安全を守る「後ろ盾」になるだろうと答えた。
「我々が(ウクライナの国内で)活動することになるので、つまり我々の存在がは(ロシアによるウクライナ攻撃を抑止する)後ろ盾になる」とトランプ氏は述べた。
かつてはトランプ氏について批判的だったスターマー氏は、首相就任以来、トランプ大統領と緊密な関係を築こうと努めてきた。 しかし、トランプ氏がウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領を「独裁者」と呼んだ際には、スターマー氏はその発言を批判していた。
その 独裁者発言についてBBCのクリス・メイソン政治編集長から質問されるとトランプ氏は、「自分がそんなことを言った? 自分がそんなことを言ったなんて信じられない。次の質問」とだけ答えた。
インド洋の戦略的要衝、チャゴス諸島をモーリシャスに引き渡すというイギリスの方針を承認するかどうかについては、トランプ氏は「我々は近いうちにそのことについて協議する予定で、うまくいく予感がしている」、「(イギリスに)同調するだろうと思う」と答えた。
スターマー首相の訪米に同行しているデイヴィッド・ラミー英外相は26日、さまざまな異論のあるチャゴス諸島引き渡しは、アメリカが支持しない限り進められないだろうと述べていた。これまでのイギリスの計画では、チャゴス諸島の主権をモーリシャスに譲渡する一方、英米合同軍事基地がある島の一つ、ディエゴガルシア島の英米の使用は継続することになっている。












