ノーベル平和賞メダルをトランプ氏に「贈呈」、ヴェネズエラの野党指導者マチャド氏 ホワイトハウスでの会談で

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2025年のノーベル平和賞を受賞した、ヴェネズエラの反体制派指導者マリア・コリナ・マチャド氏は15日、米ホワイトハウスでドナルド・トランプ米大統領と非公開で会談した。マチャド氏は会談後、ノーベル平和賞のメダルをトランプ氏に贈呈したと語った。
「今日は私たちヴェネズエラ人にとって歴史的な日だと思う」と、トランプ氏との初の対面会談を終えたマチャド氏は述べた。ヴェネズエラをめぐっては、アメリカが3日にヴェネズエラの首都カラカスで軍事作戦を行い、同国のニコラス・マドゥロ大統領とその妻を拘束し、米ニューヨークへ移送した。マドゥロ夫妻は麻薬密輸に関連する罪状で起訴された。
トランプ氏はマチャド氏への感謝の意をソーシャルメディアに投稿。「お互いへの尊重を示す素晴らしい行為」だとした。
ただ、トランプ氏はマチャド氏をヴェネズエラの指導者として支持していない。元国会議員のマチャド氏と、同氏が率いる反体制運動は、不正が強く疑われた2024年大統領選挙で勝利したと主張している。
マドゥロ夫妻拘束以降は、トランプ氏はマチャド氏ではなく、5日にヴェネズエラの暫定大統領に就任したデルシー・ロドリゲス副大統領とやり取りしていた。
しかし、トランプ氏は15日、マチャド氏との面会は「大変光栄なこと」だと述べ、マチャド氏を「多くのことを乗り越えてきた素晴らしい女性」と称賛した。
ホワイトハウスを後にしたマチャド氏は、集まった支持者らにスペイン語で「私たちはトランプ大統領を頼りにできる」と語ったと、AP通信は伝えた。
マチャド氏はその後、英語で記者団に応じ、「私はアメリカ合衆国大統領にノーベル平和賞のメダルを贈呈した」、「私たちの自由に対して、独自の形で取り組んでくれたことを記念するもの」だと語った。
トランプ氏はかねてから、ノーベル平和賞を受賞したいという願望を頻繁に語ってきた。ノーベル委員会が2025年のノーベル平和賞をマチャド氏に授与すると発表し、同氏がこれを受け入れた際には不満を示していた。
BBCはホワイトハウスにコメントを求めている。
マチャド氏は先週の時点で、ノーベル平和賞をトランプ氏と共有したいと話していた。しかし、ノーベル委員会は9日、いったん発表された平和賞は、譲渡も共有もできないと明確に説明した。
同委員会は声明で、「ノーベル賞は一度発表されると、取り消しや共有、他者への譲渡はできない」、「決定は最終的なもので、永遠に有効だ」とした。
BBCがマチャド氏の発言について委員会に尋ねると、先週発表した声明を参照するようにとの回答が返ってきた。
ノーベル平和賞の博物館「ノーベル平和センター」は15日の会談に先立ち、「メダルの所有者が変わることはあっても、ノーベル平和賞受賞者という称号の所有者は変えられない」と投稿した。
マチャド氏はトランプ氏との会談後、アメリカ独立戦争で戦ったフランスのラファイエット侯爵が、ヴェネズエラ建国の父の一人シモン・ボリバルにジョージ・ワシントン米初代大統領の肖像が刻まれたメダルを贈呈したのだと、両国の歴史に言及した。
その贈り物は、「自由のため専制と戦った」ヴェネズエラとアメリカ両国の、「兄弟愛の象徴」だったとマチャド氏は述べた。
「そして200年の歴史を経て、ボリバルの民はワシントンの後継者にメダルを返す。今回はノーベル平和賞のメダルという形で。これは、私たちの自由に対して、(トランプ氏が)独自の形で取り組んでくれたことを記念するものだ」

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マチャド氏は米ワシントン滞在中に米議会も訪れ、上院議員らと面会した。マチャド氏はここでも記者団に応じたが、ヴェネズエラ国旗を振りながら「マリア、大統領!」と叫ぶ支持者の声にマチャド氏の言葉はかき消された。
マチャド氏は今回の会談で、ロドリゲス氏率いるヴェネズエラ暫定政権を支持するのは誤りで、自分が率いる野党連合がこの移行期を主導すべきだと、トランプ氏を説得するものと見られていた。
ホワイトハウスのキャロライン・レヴィット報道官は、マチャド氏は「多くのヴェネズエラ国民を代弁する素晴らしく勇敢」な存在で、トランプ氏は「率直で前向きな議論を期待し、今回の会談を楽しみにしていた」と、トランプ氏とマチャド氏の会談が行われている最中に記者団に述べた。
トランプ氏は以前、マチャド氏を「自由の戦士」と呼んでいた。しかし、マドゥロ氏が拘束された後にマチャド氏をヴェネズエラ指導者として認める考えはなく、マチャド氏は国内で十分な支持を得られていないと主張した。
トランプ政権は3日にマドゥロ氏を拘束して以来、アメリカの制裁下にあったヴェネズエラの石油部門の再編を急速に進めている。米政府関係者の1人は14日、アメリカが約5億ドル(約790億円)相当のヴェネズエラ産原油を売却したと明らかにした。米政府の管理による売却は初めて。
制裁対象のヴェネズエラ産原油を輸送していた疑いのあるタンカーも、アメリカが拿捕している。米軍は15日、タンカー1隻に乗り込んだと発表した。米軍に拿捕されたタンカーはこれで6隻目。
米紙ニューヨーク・タイムズは、ヴェネズエラ政府の特使が15日にもワシントンを訪れ、米政府関係者と面会し、ヴェネズエラにある米大使館の再開に向けた手続きに着手する見通しだと報じた。
この特使はロドリゲス氏に近しい人物で、ホワイトハウスからは「極めて協力的」と評価されていると報じられている。
ロドリゲス氏は15日にカラカスで教書演説を行い、ワシントンでの会談に出席する意思があると述べた。
「もし私が暫定大統領としてワシントンに行く必要があるなら、堂々と歩いて行く。はって行ったりはしない」とロドリゲス氏は述べ、アメリカとの外交を「恐れてはならない」と国民に呼びかけた。
トランプ氏とロドリゲス氏は14日に電話で協議している。トランプ氏は協議後、ロドリゲス氏は「素晴らしい人物」だと述べた。ロドリゲス氏も、「生産的で丁寧な」「お互いへの尊重」に満ちた協議だったとした。











