トランプ前米大統領と側近、またも無罪主張 機密文書保管で監視カメラ映像消去めぐり

Donald Trump at the annual Lincoln Dinner in Iowa

画像提供, Getty Images

アメリカ政府の機密文書を私邸で違法に保管していたと起訴されているドナルド・トランプ前米大統領と側近は10日、私邸の監視カメラ映像を消去するよう従業員に圧力をかけていたと追起訴された内容について、無罪を主張した。

前大統領に対する複数の捜査を主導する司法省のジャック・スミス特別検察官は、トランプ前大統領が、私邸で撮影された監視カメラ映像を連邦捜査局(FBI)から隠すために側近2人と共謀したとして、防衛情報を意図的に保持していた罪1件と、司法妨害罪2件の計3件の罪状で前大統領らを7月末に追起訴していた。前大統領と側近のウォルト・ナウタ被告に加え、監視カメラ映像証拠に関しては、私邸マール・ア・ラーゴのスタッフ、カルロス・デ・オリヴェイラ被告も起訴された。

前大統領とナウタ被告はこれに先立ち、機密書類の私的保管や不当な共有、司法妨害などの罪37件について、無罪を主張している

スミス特別検察官はこの事件とは別に、前大統領が2020年大統領選の結果を覆そうとしたとして、アメリカ国民を欺くため共謀したなどの罪で前大統領を起訴している。トランプ前大統領はこれについても、無罪を主張している

スミス特別検察官はこの機密文書の事件とは別に、前大統領が2020年大統領選の結果を覆そうとしたとして、アメリカ国民を欺くため共謀したなどの罪で前大統領を起訴している。トランプ前大統領はこれについても、無罪を主張している。

特別検察官のオフィスは10日、ワシントン連邦地裁に対して、選挙結果をめぐる事件の実質審理は来年1月2日に開始するのが適切との意見を提出した。

マール・ア・ラーゴで捜査妨害か

前大統領の私邸マール・ア・ラーゴで機密文書が発見された事件について、特別検察官は追起訴の罪状として、ホワイトハウス時代から前大統領に仕えた側近のナウタ被告と、マール・ア・ラーゴの現場マネージャー、デ・オリヴェイラ被告が、FBIの捜査を妨害するため共謀したとしている。

起訴状によると、両被告は機密文書が保管されていた部屋の監視カメラ映像を、前大統領の要請を受けて、削除しようとしたとされる。

フロリダ州フォートピアスの連邦地裁で開かれた10日の罪状認否には、前大統領は出廷せず、弁護士が代理で無罪を主張した。トランプ前大統領はこの機密文書保管に関しては、これで計40件の罪状で起訴され、いずれについても無罪を主張している。

側近のナウタ被告は追起訴された司法妨害2件について、無罪を主張。司法妨害や偽証などの罪状4件で起訴されたデ・オリヴェイラ被告は、この日の公判ではフロリダ州の弁護士資格を持つ弁護人を確保していなかったため、後日あらためて罪状認否に臨む見通し。

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トランプ前大統領はこのほか、ポルノ女優に対する口止め料の支払いを隠すため事業記録で不正を行ったとされる事件で、ニューヨーク州検察に起訴されている

加えて、ジョージア州の検察当局は、同州における2020年大統領選の結果を覆そうと画策したとして、前大統領を今月中に起訴する可能性がある。

ニューヨーク州ではほかに、一族の会社の事業内容に関する民事事件と、前大統領による性的暴行被害を主張するコラムニストを前大統領が中傷し名誉を毀損したとして損害賠償を請求されている民事事件の審理が続いている。

トランプ前大統領が訴えられている裁判は、刑事・民事で合わせて5件が進行中ということになる。

トランプ前大統領は2024年11月の大統領選で再選を目指しており、現時点で共和党の候補指名獲得レースで圧倒的なリードを維持している。