【ウィンブルドン】 無名の18歳イギリス女子、エマ・ラドゥカヌが大躍進

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テニスのウィンブルドンで、地元イギリスの10代女子選手がノーシードから4回戦まで勝ち上がり、注目を集めている。
最新の世界ランキングで338位のエマ・ラドゥカヌ(18)にとって、主要大会に出場するのは、今回のウインブルドンが初めて。
1回戦はヴィタリア・ディアチェンコ(ロシア)に7-6、6-0で勝利。2回戦も、2019年全仏オープン準優勝のマルケタ・ヴォンドロショーヴァ(チェコ)を6-2、6-4で破った。
3日の3回戦では、大勢の観客が入った1番コートで、世界ランキング45位のソラナ・シルステア(ルーマニア)と対戦。8ゲームを連取し、6-3、7-5のストレートで勝った。
ラドゥカヌは試合後、「今は言葉にならない」と話し、「自分がどう反応するか分からなかったけど、気が付いたらこうなってました。今日あんなに応援してもらえて、本当に本当にありがたいです」と述べた。
また、今大会にはウェアなどをあまり持って来なかったと告白。「今夜、洗濯しないと!」と話した。

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ラドゥカヌはシルステア戦の勝利で、オープン化以降のウィンブルドンの女子シングルスでベスト16に入った、英選手の最年少記録をつくった。
5日の4回戦は、1番コートでアイラ・トムリャノヴィッチ(オーストラリア)に挑む。
どんな人?
ラドゥカヌはカナダ生まれ。2歳のとき両親とともにイギリスに移住し、ロンドンで育った。母親は中国人、父親はルーマニア人だ。
5歳でテニスを始め、ブロムリー・テニス・アカデミーに所属した。
父親はそれ以前に、バレエや乗馬、水泳、バスケットなど、テニス以外のスポーツも経験させた。ゴーカートにも挑戦させた。
今では、イギリス・テニス協会(LTA)がプロ選手育成のために実施している奨学金プログラムに、他の若手選手11人と参加している。2018/2019年には、国際テニス連盟(ITF)の大会で3勝を収めた。
つい最近、大学入学試験に相当する「Aレベル」試験を、数学と経済学で受けたばかりだ。だが、目下のところテニスに集中するとしている。
ラドゥカヌは、テニス選手としてうまくいかなければ、弁護士を目指したはずだと話す。中国語は「かなり話せる」と言い、台湾のテレビ番組が大好きだという。

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何事も真剣に
ラドゥカヌの元コーチ、マシュー・ジェイムズ氏は、「彼女は何事も中途半端な気持ちではしない」とラデュカヌの性格について話した。
「テニスと勉強の両方でいい成績を出そうと、あれほど真剣になる人は珍しい」
「彼女はこれまでテニスに専念できなかったので、ランキングはおそらく、実力より下位だ」
「今週と来週、さらに今後数年、どこまで勝ち進んでも不思議ではない。今大会の後には世界のトップ200位には入るだろう」
ジェイムズ氏はまた、ラドゥカヌが年齢の割に、世間の注目にうまく対応できていると話した。
「彼女は大丈夫だ。見事にやっている。彼女の電話は鳴りっ放しになるだろうが、たくさんの人にかけ返すことはしないだろう。それをやれば4日はかかってしまう」
「(新型コロナウイルス対策の)バブルでホテル内にこもっているし、ウィンブルドン周辺を歩く時には、どこに行っても記者たちに追いかけられるため、外界と接触できない。それはたぶん、彼女にとって良いことだ」
プレーも精神面も成熟
ラドゥカヌは精神面と同様、テニスも成熟していると、ジェイムズ氏は話す。
「彼女は明らかに攻撃的ベースライナーだが、多くの選手と比べ、動きがとても良い。それが彼女のプレーを多様にしている。ここ1、2年、彼女はプレーの幅を広げることに最も力を入れてきた」
「何より素晴らしいのは、常に攻撃的で、『剣で生き、剣で死ぬ』の姿勢を貫いていることだ。あの年齢にもかかわらず、そのことは昨日も(シルステアを下した試合で)明らかだった」
現在のコーチのナイジェル・シアーズ氏も、「彼女はハングリーで、目標が高く、考えることも大きい。私はそれが大好きだ」とラデュカヌを称賛する。
「頭脳と、落ち着きと、素晴らしい本能をもっている。リスクを取ることを恐れず、必要なら思い切った行動に出る」
(英語記事 ///Raducanu to headline Court One )









