プーチン氏、来週にもトランプ氏と会談する可能性に言及 トランプ氏も前向き発言

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ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は7日、来週早々にもドナルド・トランプ米大統領と会談する見通しを示した。これに先立ちロシア政府の大統領補佐官が同日、アメリカとの首脳会談を「近日中」に開くことで合意したと報道陣に明らかにしていた。6日にはトランプ大統領が、ロシアおよびウクライナの両大統領と会談する「可能性が高い」と述べていた。
プーチン大統領は、来週早々にもアラブ首長国連邦(UAE)でトランプ氏と会談する可能性に言及した。UAEのシェイク・ムハンマド・ビン・ザイド・アル・ナヒヤン大統領とモスクワで会談した際、トランプ氏との会談場所としてUAEは「まったくふさわしい」場所だと報道陣に述べたが、UAEで会談するとは断定しなかった。
他方、BBCがアメリカで提携するCBSニュースによると、ホワイトハウス関係者はまだ具体的な日程や場所は決まっていないと話している。
プーチン大統領は、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領との会談にも言及。それ自体に反対ではないものの、まだ「条件」が満たされていないため実現は「遠い先」のことだとして、「そうした条件が作られるまでには、まだ長い道のりがある」と述べた。
プーチン氏はかつて、ゼレンスキー氏と直接会談するのは交渉の最終段階に限られると話していた。ロシアは和平の条件として、ウクライナの中立化、非武装化、北大西洋条約機構(NATO)への加盟を断念する――ことなどを挙げている。ウクライナ政府と西側諸国は、ロシアが要求する諸条件に反対している。

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対するゼレンスキー大統領は、首脳会談に賛成すると表明。「2国間を二つと3国間を一つ」など、さまざまな形式が協議されていると認め、どのような協議にも欧州が「参加しなくてはならない」と述べた。
ゼレンスキー氏はソーシャルメディア「X」で、「ウクライナはどのような会談も恐れていないし、同じように勇敢な姿勢をロシア側にも期待する」と書いた。
ゼレンスキー氏は「X」でさらに、「ウクライナの我々は、本物の解決策を探すのが本当に有効性を持つのは、首脳レベルだと繰り返してきた」と書き、「タイミングと協議する課題の範囲を決める必要がある」と述べた。
クレムリン(ロシア大統領府)のユーリ・ウシャコフ補佐官はプーチン大統領の発言に先立ち、米ロ両政府がすでにトランプ氏とプーチン氏の会談場所について合意し、詳細の協議を開始したと報道陣に述べていた。外務次官や駐米大使などを歴任したウシャコフ氏は、外交問題についてプーチン大統領を補佐している。
ロシアの報道によると、前日のプーチン大統領とスティーヴン・ウィトコフ米特使との会談で、ゼレンスキー大統領も参加する三者会談の案も出たものの、ロシア側が反応しなかったとウシャコフ氏は話している。
これに先立ちトランプ氏は6日、ウクライナとロシアの両大統領が会談に合意したのかとホワイトハウスで記者団に質問され、「非常に良い見通し」だと答えたものの、詳細には言及していなかった。
それに先駆けクレムリンは、プーチン大統領とウィトコフ特使との会談について曖昧(あいまい)な声明を発表。外交政策担当官は、モスクワでの「建設的な」会談の一環として、双方が「シグナル」を交わしたと述べていた。
この会談は、トランプ氏がロシアに対してウクライナでの停戦に応じるよう求めた期限の数日前に行われた。停戦に応じなければ、ロシアに新たな制裁が科される可能性がある。
トランプ氏は、ホワイトハウスでの発言に先立ち、会談後にアメリカの欧州同盟国の一部に説明を行ったと自分のソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」に書いていた。
「すべての関係者が、この戦争は終わらせなくてはならないと同意している。今後数日から数週間のうちに、その実現に向けて取り組む」とトランプ氏は述べた。
ホワイトハウスはBBCに対し、ロシア側が米大統領との会談を希望していると伝えてきたことを明らかにし、トランプ氏が「プーチン大統領およびゼレンスキー大統領との会談に前向き」だと述べた。

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一方ゼレンスキー大統領は、ウィトコフ氏のモスクワ訪問についてトランプ氏と話し合ったと説明。トランプ氏との通話には、欧州の首脳らも参加していたと明らかにしていた。
ゼレンスキー氏はこれまで、ロシアが和平に向けて本格的な動きを見せるのは、資金が枯渇し始めた時だけだと繰り返していた。
トランプ氏は、ロシアが戦争終結に向けた措置を取らなければ、厳しい制裁や、ロシアと取引するすべての国に対する2次制裁が課される可能性があると述べている。
トランプ氏はロシアとウクライナの交渉が進まないことにいら立っている様子。一方、6日に行われたプーチン大統領とウィトコフ氏の会談は、友好的な雰囲気で行われたとされている。
ホワイトハウスはまた、ウィトコフ氏がモスクワを離れた直後、トランプ大統領がインドに対して追加25%の関税を課す大統領令に署名したと発表した。関税は8月27日に発効する予定だ。
トランプ氏は、インドが「ウクライナでロシアの戦争機構によって何人が殺されようと気にしていない」と非難している。
ただ、トランプ氏が設定した8日の期限までに和平が成立するとの期待は低い。ロシアは、トランプ氏による制裁の警告をよそに、ウクライナへの大規模な空爆を継続している。
トランプ氏は今年1月の就任前、ロシアとウクライナの戦争を1日で終わらせることができると述べていた。しかし紛争は続いており、ロシアに対する同氏の発言は次第に厳しさを増している。
トランプ氏は先月、「我々は何度も(戦争を)終わらせたと思ったが、そのたびにプーチン大統領が出てきて、キーウのような都市にロケットを撃ち込み、介護施設などで多くの人を殺す」と語っていた。
イスタンブールで行われたウクライナとロシアの3回にわたる会談は、戦争終結への進展をもたらすことなく終了した。ロシアが全面侵攻を開始してから、すでに3年半が経過している。
ロシアが提示する軍事的・政治的な和平条件は、ウクライナおよび欧米諸国にとって受け入れがたい内容となっている。クレムリンはまた、ゼレンスキー大統領とプーチン大統領の会談を求めるウクライナ側の要請を繰り返し拒否している。
一方、アメリカ政府は5日、ゼレンスキー大統領とトランプ大統領の電話会談を受けて、ウクライナへの追加軍事支援として2億ドル(約300億円)の武器売却を承認した。両首脳は、防衛協力やドローン製造についても協議したという。
ウクライナはドローンを用いてロシアの製油所やエネルギー施設を攻撃しており、ロシアはウクライナの都市への空爆を強化している。
首都キーウの軍事行政当局によると、先週市内で発生した攻撃による死者数は、負傷者の1人が死亡したことで32人に増加した。この攻撃は、侵攻開始以来、キーウで最も死傷者が多かったものの一つとされている。
ウクライナ当局は6日、中部ザポリッジャ州の保養施設がロシアの攻撃を受け、2人が死亡、12人が負傷したと発表した。
ゼレンスキー大統領は、「この攻撃には軍事的な意味はまったくない。ただ人々を恐怖に陥れるための残虐行為だ」と述べた。











