イランとイスラエル双方が攻撃継続、死傷者多数 石油施設で火災も

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イスラエルとイランは14日から15日早朝にかけて、双方に攻撃を繰り返した。イスラエル国防軍(IDF)は現地時間15日未明、イランの首都テヘランを攻撃し、国防省をはじめ核開発関連施設を標的にしたと発表。対するイランはこれに先立ち、「ドローン(無人機)による広範な攻撃」を実施したと国営テレビで発表した。イスラエル側によると少なくとも6人が死亡し、数十人が負傷したという。
イスラエル・メディアは現地時間14日午後11時過ぎに、イランがミサイルを発射したと伝えた。
イラン国営テレビは、ミサイル100発を発射したと発表。主にイスラエルのテルアヴィヴとハイファが標的だと説明した。
イスラエルは現地時間14日午後11時11分、イランからのミサイルを迎撃するとともに、テヘランの軍事目標を攻撃していると明らかにした。
IDFは、イランの核開発計画に関連するテヘランのインフラを標的に、攻撃を重ねたと発表。標的には、国防省のほか、国防イノベーション研究機関も含まれるという。
さらに、「イラン政権が核兵器を入手するための取り組みを推進する」標的や、「イランが核関連の記録を隠した場所」も標的にしたとしている。

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一方、イランは夜通し、イスラエルを攻撃。イスラエル中部で大きい爆発音が繰り返し響いた。イスラエル北部ハイファに近い住宅地にミサイルが着弾した際には、少なくとも5人が死亡。イスラエルの救急活動組織「マゲン・ダビド・アドム(MDA)」によると、中部テルアヴィヴへの攻撃では、60歳女性が死亡した。
MDA報道官によると、テルアヴィヴではさらに20人が負傷したほか、イスラエル中部でも24人が負傷した。
こうした被害報告についてBBCは、まだ独自に検証できていない。
イラン軍の一部で有力組織の革命防衛隊(IRGC)は14日、攻撃したイスラエルの標的は「戦闘機燃料の製造やエネルギー供給の中枢」だったと説明。
IRGCは声明で、イスラエルからの攻撃が続く場合は、イランの攻撃も「激化する」と述べた。
IRGCはさらに、イスラエルに攻撃されたイランの地域で、「巡航ミサイル3発、ドローン10機、敵の超小型無人飛行機(UAV)を数十機、追跡し破壊した」とも述べた。
イラン国営メディアによると、マスード・ペゼシュキアン大統領も、イスラエルが攻撃を続けるならば「さらに厳しい」反応をすると発言した。
ペゼシュキアン大統領は、パキスタンのシェフバズ・シャリフ首相と電話をした際に、「シオニスト(訳注:イスラエルを指している)の侵攻が続けば、イラン軍はさらに厳しく強力に反応する」と述べたという。
核協議は中止
イランの核開発をめぐり15日にオマーンで開催予定だったイランとアメリカの協議は、中止された。アメリカ政府幹部がBBCに明らかにした。
アメリカ政府幹部はBBCに、「15日の協議は開かれないが、我々は話し合いを続けることを重視しており、イラン側が近く交渉の場に来ることを期待している」と話した。
国際原子力機関(IAEA)は15日、ソーシャルメディア「X」上で、イラン中部イスファハンにある核関連施設において「4棟の重要建屋」が損傷を受けたと明らかにした。被害を受けたのは、ウラン転換施設および燃料板製造工場を含む建物だという。
そのうえでIAEAは、イラン原子力規制局から、イスファハンの施設周辺の放射線量に変化はないと報告を受けていると明らかにした。
IAEAはまた、前日に攻撃を受けたとされるナタンツ核施設についても言及し、「施設外での放射線量に変化は確認されていない」と報告した。
双方の石油施設から出火
イランの首都テヘラン北西部に位置するシャーラン石油貯蔵施設では15日未明、大規模な火災が発生した。現地住民が撮影し、BBCヴェリファイ(検証チーム)が確認した映像には、シモン・ボリヴァル通りから撮影された激しい炎が映っている。
別の映像では、同じ通りから撮影された燃え上がる石油タンクローリーの様子が確認されており、撮影者が時間と場所を明言している。
イランのメフル通信も現地からの映像を報じており、同施設が何らかの攻撃を受けた可能性があると伝えている。
イラン石油省は「状況は制御できている」と発表しているものの、複数のイラン・メディアは住民に対し、現場周辺に近づかないよう呼びかけている。
一方、14日深夜からイランへ発射されたとされるミサイルが着弾したため、イスラエル北部ハイファにある石油精製所付近でも火災が発生した。
SNSで共有された映像には、遠方から撮影された火災の様子が映っており、BBCヴェリファイは周辺の特徴的な要素と照合することで、撮影地点と対象施設を特定した。












