原油価格が高騰、一時10%超の上昇も イスラエルのイラン攻撃受け

赤い乗用車にガソリンを入れている手元を写した写真

画像提供, Getty Images

ピーター・ホスキンス BBCビジネス記者

イスラエルが13日未明(日本時間同午前)、イランの核関連施設などを攻撃したと発表し、緊張が急激に高まったことを受けて、世界の原油価格が急騰した。

指標となるブレント原油とNYMEX(ニューヨーク・マーカンタイル取引所)の軽質スイート原油は、報道を受けていずれも10%超、上昇した。

市場関係者の間では、イランとイスラエルの衝突が、エネルギー資源が豊富な地域からの原油供給に深刻な影響を及ぼす可能性があるとの懸念が広がっている。

原油価格の上昇は、スーパーマーケットでの食品価格から自家用車のガソリン代に至るまで、生活のあらゆるコストに影響を及ぼす。

アナリストらはBBCに対し、今後数日間でイランが報復に出るかどうかに、エネルギー市場の注目が集まっていると話した。

エネルギー調査会社ヴァンダ・インサイツのヴァンダナ・ハリ氏は、「非常に緊迫した状況だが、昨年4月や10月に見られたように、イスラエルとイランが直接攻撃し合った後に急速に沈静化する可能性もある」と述べた。

一方で、「中東の原油供給に深刻な影響を及ぼす、大規模な戦争に発展する恐れもある」との見方も示した。

極端なシナリオでは、イランがホルムズ海峡のインフラや海運を標的にした場合、1日あたり数百万バレル規模の原油供給が途絶する可能性がある。

ホルムズ海峡は世界で最も重要な海上輸送ルートの一つで、世界の石油の約2割がこの海峡を通過している。

中東の主要な産油・産ガス国とその顧客がエネルギーを輸送する中で、常に数十隻のタンカーがホルムズ海峡に向かったり、出発したりしている。

同海峡は北側をイラン、南側をオマーンとアラブ首長国連邦(UAE)に囲まれ、ペルシャ湾とアラビア海を結んでいる。

MSTファイナンシャルのエネルギー調査責任者、ソール・カヴォニック氏は、「現在見られるのは、非常に初期段階のリスクオン反応(投資家がより高い収益を求めて、リスクの高い資産に投資する傾向)だ。しかし今後1~2日で、市場はこの事態がどこまで拡大するかを織り込む必要がある」と述べた。

(追加取材:ケイティ―・シルヴァー)