イスラエル、イランを攻撃 核関連と軍の施設が標的と

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イスラエルは13日未明(日本時間同午前)、イランの核関連施設などを攻撃したと発表した。イランの首都テヘランでは、爆発音が響いた。イラン国営メディアは、市民や軍関係者らに死者が出たと伝えている。イランは報復する考えを示しており、イスラエルは全土に非常事態を宣言した。イランは同日、少なくとも6人の核科学者が殺害されたと認めた。イスラエル・メディアは同日午後、イランが発射したドローン(無人機)はすべて迎撃したと伝えた。
テヘランでは現地時間午前4時過ぎに爆発音がした。その直後、イスラエルのイスラエル・カッツ国防相は、同国軍がイランを攻撃したと発表。「非常に近い将来」に反撃が予想されるとし、全土に非常事態を宣言した。
イスラエル空軍は、今回の「大規模な空爆」によって、イラン西部の防空システムの一部だった「何十」ものレーダーや地対空ミサイル発射機を破壊したと明らかにした。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、攻撃について、「イランの核濃縮プログラムの核心に打撃を与えた」とし、攻撃は「必要な限り何日でも続く」と述べた。
首相は、攻撃が「ライジング・ライオン作戦」の一環だと説明。イランについては、「イスラエルの存続」にとって脅威だと述べた。
そして、「ここ数カ月、イランは濃縮ウランを兵器化するため、これまでにない措置をとった」、「阻止しなければ、イランは非常に短期間で核兵器を製造できる。1年かもしれないし、数カ月以内かもしれない。これは、イスラエルの存続にかかわる、明白で今そこにある危険だ」と主張した。
首相はまた、アメリカのドナルド・トランプ大統領に謝意を表明。「(トランプ氏は)イランが核濃縮プログラムをもつことはできないと何度も明言してきた」とした。
イスラエル軍関係者も、「イランの核開発プログラムやその他の軍事目標に対して」複数の攻撃を実施したとBBCに説明。イランが「数日内」に核爆弾を製造できるだけの核物質を保有しているのだと主張した。
イランは13日午後、少なくとも6人の主要な核科学者が殺害されたと認めた。
イラン原子力機構の元長官フェレイドゥーン・アバシ氏、テヘランにあるイスラム・アザド大学のモハマド・メフディ・テヘランチ学長ら、6人の核科学者がイスラエルの攻撃で殺害されたという。
イスラエル・メディアは同日午後、イランからイスラエルに放たれたドローンはすべて迎撃されたと伝えた。
イランと親密な同盟関係にあるロシア政府のドミトリー・ペスコフ大統領報道官は13日午後、「ロシアは緊張関係の急激な悪化を懸念し、非難する」と述べた。
ペスコフ氏はさらに、ウラジーミル・プーチン大統領がロシア国防省や外務省、国外情報機関などから最新状況の報告を受けていると説明した。
イラン当局、放射線量は上昇していないと
国際原子力機関(IAEA)は、イラン当局から原子力施設について報告を受けたという。
それによると、イラン南西部のブシェール原子力発電所は攻撃の標的にはなっていない。また、テヘラン南郊ナタンズの原子力開発施設での放射線量の上昇は確認されていないという。
ナタンズには、イランの主要なウラン濃縮施設がある。イラン国営テレビは、ナタンズの施設が複数回攻撃を受けたと報じていた。IAEAも先に、同施設が標的に含まれていたと認めていた。
ナタンズの施設はテヘランの南約225キロに位置する。

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革命防衛隊トップ死亡と
一方、イランの国営メディアは、テヘランの住宅地が攻撃され、子どもを含む住民らが殺害されたと伝えた。この情報は第三者による検証がされていない。
国営メディアはまた、イラン軍の一部で有力組織の革命防衛隊(IRGC)のテヘランにある本部が攻撃され、ホセイン・サラミ総司令官や、他の幹部らも殺害されたと報じた。

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ロイター通信によると、イランの最高指導者アヤトラ・アリ・ハメネイ師は、今回の攻撃をイスラエルの「卑劣な本性」を示すものだと非難した。
また、イスラエルは「自ら厳しい運命を用意した。それを間違いなく受け取ることになる」とした。
ロイター通信はさらに、イラン軍の報道官が、アメリカとイスラエルは「重い代償」を払うことになると述べたと報じた。

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イランの軍報道官は、イスラエルがアメリカの支援を受けて攻撃を実施したと主張した。イラン国営メディアが報じた。
一方、アメリカのマルコ・ルビオ国務長官は、今回の攻撃にアメリカは関与も支援もしていないと述べた。
アメリカは、安全面でのリスクの高まりを理由に、イラク・バグダッドの米大使館の職員と家族らに退避を指示していた。また、ピート・ヘグセス米国防長官は、クウェートやバーレーンを含む中東各国にいる米軍関係者の家族について、自発的な出国を承認していたとされる。
イスラエル・エルサレムにいるBBC記者は、鳴り響くサイレンと電話への警報音で住民らが目を覚ましたと伝えた。
航空機の飛行状況を追跡するウェブサイト「フライトレーダー24」によると、テヘランの主要国際空港では全便運休となった。また、イスラエル・テルアヴィヴ行きの便は到着地が変更されたという。









