「プレステ5」が米市場で値上げ、トランプ関税の影響が懸念される中 ソニーは「厳しい経済環境」に直面と

プレイステーション5のコントローラを持つ男性の手元

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オズモンド・チア、ビジネス記者

ソニーは20日、家庭用ゲーム機「プレイステーション5」のアメリカでの価格を約50ドル(約7300円)引き上げると発表した。日本のテクノロジー大手の同社は、コストの上昇とビデオゲーム市場の減速に直面している。

3種類すべてのプレイステーション5が同様の値上げとなる。基本モデルの推奨小売価格は499.99ドル(約7万4000円)に、最も高価なProバージョンは749.99ドル(約11万円)となる。

ソニー・インタラクティブ・エンタテインメントのイザベル・トマティス副社長(グローバルマーケティング担当)はブログ投稿で、同社は多くのグローバル企業と同様、「厳しい経済環境」に直面していると述べた。

この値上げは、アメリカのドナルド・トランプ大統領が日本を含むほとんどの貿易相手国に新たな関税を課したことを受けたものとみられる。新たな関税をめぐっては、コスト上昇への懸念が広がっている。

トマティス氏は、「我々は、8月21日からアメリカにおけるプレイステーション5の推奨小売価格を引き上げるという困難な決断を下した」と述べた。

投稿によると、プレイステーション5用アクセサリーの推奨小売価格は変更されないほか、他の国では価格の変更はないという。

日本の輸出業者は現在、アメリカに販売する製品に対して15%の関税に直面している。

ソニーは今年、高いインフレ率と変動する為替レートを理由に、イギリスとヨーロッパでコンソールの価格を引き上げた。

アメリカのゲーマーは、任天堂など他の企業による同様の値上げを経験している。任天堂は最近、初代「ニンテンドースイッチ」の価格を引き上げた。

また、ニンテンドースイッチ2向けの「マリオカート ワールド」などのゲームソフトが75ポンド(約1万5000円)の価格が付けられたことに対し、ゲームの価格上昇をめぐってプレイヤーから批判が出ている。

米マイクロソフトも今年、複数の国で「Xbox」本体およびアクセサリーの価格を引き上げた。

大手企業はここ数カ月、関税の影響について警鐘を鳴らしている。

アメリカのホームセンター大手ホーム・デポは今週、新たな輸入税の影響で一部商品の価格が上昇する可能性があると述べた。

同社のリチャード・マクフェイル最高財務責任者(SFO)は、「一部の輸入品では、前四半期の同時期と比べて関税率が大幅に上昇している」と、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルに語った。

また、「そのため、いくつかのカテゴリーでは価格が緩やかに動くことが予想されるが、広範囲には及ばない」と述べた。

7月には、ドイツのスポーツ用品大手アディダスが、アメリカの関税によりさらに2億ユーロ(約343億円)の負担が生じると警告し、アメリカ市場で価格を引き上げることを明らかにした。

競合の米ナイキは5月、やはりアメリカの顧客向けに一部のスニーカーや衣料品の価格を6月から引き上げると発表。その後、関税によって約10億ドルのコスト増が見込まれると警告した。