バイデン米大統領の息子ハンター氏、2度目の起訴 脱税などで

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アメリカの連邦検察当局は7日、ジョー・バイデン大統領の息子のハンター・バイデン氏(53)を税金をめぐる罪で起訴した。ハンター氏が起訴されたのはこれが2度目。
起訴状によると、ハンター氏は2016~2019年に、少なくとも140万ドル(約2億円)の連邦税を逃れようと画策したとされる。
罪状は重罪3件、軽微な罪6件の計9件。税金の申告・納付を怠った罪や、虚偽の納税申告、評価逃れなどの罪が含まれる。
ハンター氏は9月、銃の購入をめぐる連邦法違反の罪で、デラウェア州の連邦地検によって起訴されている。同氏は無罪を主張している。
ホワイトハウスは7日夜、新たな起訴についてコメントしなかった。バイデン大統領は来年の大統領選で再選を目指しているが、野党・共和党が多数の連邦議会下院では共和党が大統領の弾劾調査を進めており、その中心にハンター氏のビジネスをめぐる問題を据えている。
税金をめぐる今回の事件で有罪判決を受けた場合、ハンター氏は最長17年の禁錮刑を言い渡される可能性がある。
女性関係などで多額の支払い
ハンター氏の犯罪疑惑をめぐっては、司法省のデイヴィッド・ワイス特別検察官が2019年から捜査に当たっている。
検察当局は今回の起訴で、ハンター氏が「麻薬、コールガールやガールフレンドたち、高級ホテルや賃貸物件、外車、衣服、その他の個人的なもの、要するに税金以外のすべて」には金を使ったが、適切な納税には使わなかったと主張。
具体的には、2016~2019年に「アダルト・エンターテインメント」に18万8000ドル超を、「さまざまな女性への支払い」に68万3000ドル超を、それぞれ支払ったなどとしている。
また、ニューヨークにいる娘の家賃(1万9535ドル)や、オンラインポルノサイトへの支払い(2万7316ドル)に、ビジネス用のクレジット枠を使ったとしている。
さらに、2018年には出張がなかったにもかかわらず、大規模な出張があったと、ハンター氏が主張したとしている。
一方、ハンター氏の収入については、2016年から2020年10月中旬までに「個人の総所得が700万ドル以上」あったと、検察は起訴状で主張。税金の一部またはすべてを支払う資金があったにもかかわらず、2016年、2017年、2018年、2019年の税金を故意に期限内に支払わなかった」としている。
「多額の」収入については、中国の複合企業体と立ち上げた会社や、ウクライナのエネルギー企業ブリスマ、氏名不詳のルーマニア人実業家などから得ていたと説明。収入が増えるにつれ、ハンター氏は「ぜいたくなライフスタイル」への支出も増えていったとしている。
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起訴状はまた、ハンター氏と恋愛関係にあった後で、同氏に対して子どもの父親だと認知を求める訴訟を起こした女性についても言及している。
検察はハンター氏について、この女性が子どもを妊娠中にアーカンソー州に引っ越した直後、何の仕事もしていなかった女性に給与を支払い、事業費として控除を不正申請したとしている。
女性の氏名は明らかにしていないが、ハンター氏が長年、認知を拒んでいる娘の母親でストリッパーの、ランデン・ロバーツ氏とみられている。
「姓がバイデンでなければ起訴なかった」

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ハンター氏の弁護士アビ・ローウェル氏は、「ハンターの姓がバイデンでなければ、デラウェア州、そして今回のカリフォルニア州での起訴はなかっただろう」とした。
ハンター氏は2020年にすべての税金と罰金を支払っている。
同氏は今年になって、税金絡みの軽微な罪について、検察との取引で有罪を認めるとみられていた。
しかし、判事が「異例」だと疑問を投げかけたことで、この司法取引は消滅。共和党議員らも、「甘い取引」だと非難した。
今年夏には、内国歳入庁(IRS)の内部告発者2人が、ハンター氏はもっと重い税金犯罪で起訴されるべきだったと議会で証言。大統領の息子なので寛大な扱いを受けたとした。
下院の監視委員会は現在、バイデン大統領の弾劾調査を進めている。大統領について、息子と共に影響力を利用して不正に利益を得たとみている。
同委員会の共和党議員は、バイデン大統領が息子のビジネス取引から利益を得ていないと主張したのがうそだったことを証明するとして、銀行取引の明細書を提出している。ホワイトハウスは、調査全体がうそに基づくものだとしている。










