ハマス構成員は「死人同然」、ネタニヤフ氏が一掃を表明 イスラエル「戦時内閣」発足

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イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は11日、イスラム武装組織ハマスとの戦闘を指揮するため、緊急の挙国一致政府を発足させた。ハマスのメンバーは全員「死人も同然」だとし、同組織の一掃を表明した。
ネタニヤフ首相と、野党「国家団結党」党首で前国防相のベニー・ガンツ氏はこの日、ハマスとの戦闘に対処するため、抗議デモにまで発展した両者の激しい政治的対立を一時的に脇に置くことで合意した。
ガンツ氏は「戦争をする時」が来たと主張。国民に対し、発足したばかりの緊急政府は「団結」し、「ハマスというものを地球上から抹殺する」用意ができていると語った。
一方でアメリカのジョー・バイデン大統領は、ネタニヤフ首相と電話で協議し、イスラエルは「戦争のルールに従って行動」しなければならないと明確に伝えたことを明らかにした。
7日から続くイスラエルとハマスの軍事衝突によるイスラエル側の死者は11日までに1200人に達した。ガザ地区ではイスラエルによる空爆で1100人以上が死亡している。
バイデン氏は、イスラエル国民の怒りとフラストレーションを理解しているとしつつ、戦時の捕虜や文民の保護などを規定したジュネーヴ条約の原則を順守するよう、イスラエルに求めた。また、ハマスによる攻撃を歓迎しているイランに「気をつける」よう警告した。
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ハマスはイスラエル側から、高齢者や子供を含む最大150人を人質に取っている。
イスラエルのヨアヴ・ガラント国防相は9日、ハマスの攻撃への報復として、ガザ地区を包囲すると発表した。これは、ガザ地区への電気や水、食料支援が止まることを意味する。
イスラエル軍は11日、兵士数千人がガザとの境界付近で今後起こり得る地上侵攻に備えていると発表した。
イスラエルはレバノンのイスラム武装組織ヒズボラや、シリア軍とも交戦している。
ハマスとの戦闘を重視
緊急政府には、主要野党党首で前首相のヤイル・ラピド氏は参加していない。しかし、ネタニヤフ氏とガンツ氏は共同声明で、この戦時内閣にラピド氏の席を確保すると述べた。
2人は共同声明で、「戦争が続く間は、戦争遂行に関係のない法案や政府決定は推進されない」とした。
「戦争が続く間は、すべての幹部人事は自動的にその任期が延長される」
緊急政府は、軍事行動に対してより広範な国民的同意を与えることになる。戦時内閣には軍事戦略の専門家2人も加わる。ガンツ氏も、オブザーバーとして加わるガディ・アイゼンコット氏も、イスラエル軍参謀総長を経験している。
イタマール・ベン・グヴィール国家安全保障相は、「団結おめでとう」とソーシャルメディアに投稿し、緊急政府の発足を歓迎した。
イスラエルでは、物議を醸している司法改革を押し通そうとするネタニヤフ政権に対する抗議行動が数カ月続いていた。こうした中で、ネタニヤフ氏とガンツ氏の連携が発表された。
抗議の動きは、ネタニヤフ氏の政敵のほか、イスラエル軍の元幹部、情報機関や治安機関の元高官、元裁判長、著名な法曹関係者、ビジネス界のリーダーなどからも支持を集めていた。
イスラエルの防衛に不可欠な空軍パイロットを含む数百人の予備役は、招集を拒否すると警告していた。これは、イスラエルの軍事力を損なうかもしれないという警戒感につながった。











