ロシア国防相が北朝鮮入り、コロナ後初の外国要人 朝鮮戦争休戦70年行事に出席へ

Russian Defence Minister Sergei Shoigu welcomed at an airport in Pyongyang on 25 July

画像提供, Reuters

画像説明, 北朝鮮・平壌の空港で25日、歓迎を受けるロシアのショイグ国防相(中央)

朝鮮戦争の休戦協定締結70年の記念行事に出席するため、ロシアのセルゲイ・ショイグ国防相率いる代表団が25日、北朝鮮に到着した。

ロシア代表団は25日遅くに平壌の空港に到着し、温かい歓迎を受けた。

ショイグ氏は、一列になって敬礼する北朝鮮の兵士の前を歩いた。朝鮮語とロシア語で「ようこそ、ロシア連邦国防大臣セルゲイ・ショイグ同志!」と書かれた赤い横断幕も掲げられた。

ロシア代表団は中国代表団とともに、27日の記念行事に出席する。

中国共産党の広報担当によると、中央政治局委員会の一員である李鴻忠氏率いる中国代表団は、27日に北朝鮮に到着する予定。

中国とロシアはともに、北朝鮮の長年の同盟国。

パンデミック後初の訪問

北朝鮮を外国要人が訪問するのは、新型コロナウイルスのパンデミック後初めて。

北朝鮮はウイルスの流入を防ぐため国境を閉鎖してきたが、今回の訪問が国境政策の変化を示すものなのかは不明。

同国は2020年初頭、主要な経済的・政治的パートナーであるロシアと中国を含むすべての国からの貿易や外交上の往来を停止した。そのため、食料や医薬品といった必需品の輸入も断たれた。

こうした国境閉鎖と、核開発に対する厳しい国際制裁の影響で、北朝鮮の食料不足は悪化している。

1950年に始まった朝鮮戦争は、1953年に休戦協定が締結された。北朝鮮はこれを、アメリカへの勝利だと主張している。毎年7月27日に行われる「戦勝記念日」の祝賀行事では、軍事パレードや花火、ダンスなどが行われる。

この「戦勝記念日」のパレードへの中国とロシアの特使らの参加は、北朝鮮の新型ウイルス規制が緩和される可能性を示唆していると、一部のアナリストは指摘している。

北朝鮮の国営メディアでは数週間前、市民がマスクを着用せずに過ごす映像が流れていた。

長年の同盟国

中国政府は1950年秋、朝鮮戦争で北朝鮮を支援するために軍隊を派遣。旧ソ連も北朝鮮を支援した。

1991年のソ連崩壊以降、ロシアは北朝鮮にとって同盟国であり続けている。両国はアメリカへの嫌悪で共通している。

アメリカ政府は、ウクライナに侵攻しているロシアに軍事援助を行っているとして、北朝鮮を非難している。北朝鮮とロシアはこの主張を否定している。

ショイグ氏の北朝鮮訪問の背景には、ウクライナでの戦争をめぐるアメリカとの地政学的緊張の高まりがある。米中関係も、台湾をめぐりぎくしゃくしている。

他方、アメリカは、米軍のトラヴィス・キング2等兵(23)が18日に韓国から軍事境界線を越えて北朝鮮に渡ったことを受け、北朝鮮側との対話を試みている。

キング氏は駐留していた韓国からアメリカに戻り、処分を受ける予定だった。

しかし、18日にソウル近郊のインチョン空港で護送の軍人と別れると、飛行機には乗らず、事前予約していたとみられる共同警備区域(JSA)の見学ツアーに参加した。

北朝鮮と韓国の間の非武装地帯(DMZ)とJSAを管理している国連軍司令部は24日、キング氏の解放をめぐり北朝鮮側と対話したと発表したが、詳細は明かさなかった。