ロシア軍がウクライナ全土にミサイル攻撃、8週間で8度目 60発を撃墜とウクライナ

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ロシアは5日、ウクライナ各地の標的に対してミサイルの一斉攻撃を行った。こうした攻撃は8週間で8度目。
ウクライナは、ロシアが発射した70発のミサイルのうち60発を撃墜したとしている。ロシア政府は17の標的全てにミサイルが命中したと主張している。
ウクライナ東部を中心に送電網の大規模な混乱が報告された。南部ではオデーサで停電が発生した。ウクライナによると4人が死亡した。
ウクライナ全土への攻撃があったのは約2週間ぶりだった。前回より被害は少なかった可能性がある。
同国のウォロディミル・ゼレンスキー大統領は5日夜のビデオ演説で、今回の攻撃が隣国モルドヴァの電力供給にも打撃を与えたと述べた。
そして、「このような大規模なテロ攻撃を行うロシアの能力が、ウクライナだけでなくこの地域全体にとっても脅威であることを、改めて示す」攻撃だとした。
これまでのロシア軍の攻撃ではウクライナのエネルギー網が標的となり、冬の到来を迎えたウクライナで数百万人が電力や暖房を使用できない状況に陥っている。
ロシアをめぐっては、新たな攻撃を計画していると数日前から警戒されていた。
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ロシア軍の攻撃により、ウクライナの電気技術者はすでに苦しい状況に立たされている。今回また攻撃を受けたことで、電力施設の緊急修理を再び繰り返さなければならない可能性がある。
5日の攻撃に先立ち、キーウ当局は混乱が生じやすい緊急停電から、より管理しやすい計画停電に移行できるか協議していた。
こうした計画は現在保留されているようだが、5日の攻撃による被害は、これまでの攻撃によるものより小規模だった可能性がある。
イラン製ドローンは不使用か
ロシアは5日の攻撃で、目標物に飛び込んで爆発する、イラン製の「神風ドローン」は使用しなかったとみられる。
ウクライナ当局は最近、ロシア軍がこのドローンを使い果たしたと指摘していた。別のウクライナ軍関係者は、気温が落ち込み、ロシアはドローンを配備できなかったとした。
いずれにせよ、11月中旬以降、無人機は使用されていないとみられる。

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ロシアは10月10日に、ウクライナの送電網に対する大規模攻撃を開始し、ウクライナのエネルギーインフラの約半分が被害を受けた。気温が氷点下にまで下がる中、数百万人のウクライナ人は電気を使用できない状況に置かれている。
欧米諸国の指導者の中には、民間インフラが甚大な被害を受けていることから、ロシアの戦略を戦争犯罪と呼ぶ人もいる。電力網への攻撃は必ずしも国際法違反となるわけではないが、軍事的利益と釣り合うものでなければならない。
複数の専門家はBBCに対し、エネルギーインフラを攻撃するというロシアの戦術は、明確な軍事的優位性を得るためではなく、ウクライナ人の士気を低下させ、恐怖を与えるために行われている可能性が高いと語った。こうした攻撃はジュネーブ条約などの国際法違反となり得る。
ロシア深部を攻撃か
こうした中、ロシア中南部リャザン州とサラトフ州にある2つの空軍基地では5日、複数の爆発があった。
ロシア政府はウクライナのドローン攻撃だと非難した。ドローンはロシアの防空システムによって撃墜された。
ロシア国防省はこの爆発で軍人3人が死亡し、航空機2機がわずかに損傷を受けたと発表した。ウクライナはこの件についてコメントしていない。







