イラン抗議デモ、女子学生が多数参加 前例ない行動も

Protesting schoolgirls walk along a main road in Karaj, a city just to the west of Tehran (4 October 2022)

画像提供, Twitter/@1500tasvir

画像説明, テヘラン近郊のカラジでは、女子学生たちが抗議のデモ行進をした(4日)

イランで全国的に広がっている抗議デモで、これまでなかった行動が相次いでいる。10代の女子学生たちはスカーフを外して振り回し、宗教指導層を非難する言葉を唱え、侮蔑的なジェスチャーを見せるなどしている。

イランでは先月、髪の毛を覆うよう女性に義務づけた法律に違反したとしてマサ・アミニさん(22)が逮捕され、その後に死亡した。それをきっかけに、抗議デモが広がり、社会不安が生じている。

BBCが確認した動画からは、いくつかの都市の校庭や路上で抗議デモが行われたことがわかる。

首都テヘランのすぐ西に位置するカラジでは、女子学生たちが学校から教育関係者を追い出したとされている。ソーシャルメディアに3日に投稿された動画には、女子学生たちが「恥を知れ」と叫び、水の空ボトルと思われるものを、教育関係者が校門から出て行くまで投げつけていた様子が映っている。

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同じカラジで撮影された別の動画では、学生たちが「団結しなければ、1人ずつ殺される」と声を張り上げているのが聞こえる。

南部の都市シラーズでは3日、女子学生数十人が主要道路の通行を妨害。スカーフを振りながら、「独裁者に死を」と声を合わせた。すべての国家問題で最終決定権をもつ、同国の最高指導者アリ・ハメネイ師に向けたものだ。

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4日には、カラジテヘラン、北西部のサケズサナンダジュでも、女子学生の抗議デモが報告された。

また、多くの女子学生が教室で、頭部を覆わずに立っている場面の写真も出回った。学生たちは、ハメネイ師と、かつての最高指導者ルホラ・ホメイニ師の肖像画に向かって、中指を立てるひわいなしぐさを見せている。

Iranian schoolgirls without headscarves raise their middle fingers towards portraits of Ayatollah Ruhollah Khomeini and Ayatollah Ali Khamenei

画像提供, Twitter

画像説明, 頭部をスカーフで覆っていない女子学生たちがホメイニ師とハメネイ師の肖像に向かって中指を立てた

女子学生らがこうした抗議行動を起こした数時間前には、ハメネイ師が沈黙を破って、イランの宿敵であるアメリカとイスラエルが「暴動」を仕組んだと非難していた。

また、抗議デモを暴力的に弾圧した治安部隊への全面的な支持を表明していた。

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抗議の発端となったクルド系女性のアミニさんは、先月13日にテヘランで、頭髪を覆うスカーフを適切に着けていなかったとして道徳警察に逮捕された。しばらくしてアミニさんは意識不明に陥り、3日後に死亡した

アミニさんの家族は、警官らが警棒で彼女の頭を殴り、警察車両に頭を打ち付けたと主張。一方、警察は暴行の証拠はなく、アミニさんは心臓発作で死亡したと主張している。

抗議デモは、アミニさんが住んでいたクルド人居住区のイラン北西部で始まり、急速に全国に広がった。

ノルウェーに拠点を置く団体「イラン・ヒューマン・ライツ」は4日、これまでに少なくとも154人が治安部隊に殺されたと発表した

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<分析> 新たな敵に直面した指導層――ラナ・ラヒムプール、BBCペルシャ語

抗議デモは3週間近くにわたって続いている。イランの指導層が深刻な問題に直面しているのは明らかだ。

反体制派勢力は、政治家や20代だけではない。今や、最高指導者の写真を燃やすことも恐れない10代の女子学生たちも加わっている。

ハメネイ師は3日、「暴動」は西側によって仕組まれていると警告した。それでも、抗議デモは続いている。

デモ参加者の多くは、ただ普通の生活を望んでいる。それらの人々は政治を理解していないかもしれない。だが、自分たちが好きなように生きる自由がないことは理解している。

今、すべての学校や大学が、デモ参加者たちの本部になり得る状況だ。学校で毎日、10代の若者が集まり、政権打倒のためのアイデアを交換できるようになるのだ。

問題は、イランが若者たちを止められるのか、止められるとしてどんな方法があるのか――だ。