イランの抗議デモ、かつてない広がり 死者76人と人権団体
イランで今月中旬、頭髪をスカーフで覆うよう定めた法律に違反したとして逮捕された女性マサ・アミニさん(22)が死亡した事件で、抗議行動が全国に波及し、死者も増え続けている。
反政府の抗議デモは、アミニさんの葬儀があった17日に始まり、これまでに全国80の市や町に広がっている。
ノルウェーに拠点を置く人権団体「イラン・ヒューマン・ライツ(IHR)」によると、抗議デモが続く11日間で、少なくとも76人の抗議者がイラン治安部隊によって殺されたという。反対派を弾圧するため、当局は過大な実力行使や実弾使用をしていると、同団体は非難している。
一方、国営メディアは、警備当局者を含めて41人が死亡したと報道。「暴徒」のせいだとしている。
逮捕者は数百人に上っている。うち20人はジャーナリストだとされる。
IHRディレクターのマフムード・アミリー=モグハダム氏は、「デモ参加者に対する拷問や虐待のリスクは深刻で、デモ参加者への実弾使用は国際犯罪だ」と主張。「世界は、イラン国民が基本的権利を要求するのを擁護しなければならない」と述べた。
クルド系のアミニさんは13日、テヘランで道徳警察に逮捕された。まもなくして留置施設で意識不明に陥り、16日に病院で死亡した。
国連人権高等弁務官代理ナダ・アルナシフさんによると、アミニさんは警棒で頭をたたかれ、警察車両に頭を打ちつけられたとの報告が出ている。警察は虐待行為を否定している。




