テニスのフェデラー選手、現役を引退 「完璧な旅だった」

画像提供, Getty Images
男子テニスの元世界ランキング1位のロジャー・フェデラー選手(41、スイス)が、25日までロンドンで開かれていたレイヴァー・カップで現役を引退した。長年のライバルと組んだダブルスで最後の試合を終えると、大きな称賛に包まれながらコートを去った。
4大大会(グランドスラム)のシングルスで20勝を挙げたフェデラー選手は、史上最高のテニス選手の1人とみなされている。
最後の大会となったのは、ロンドンで開かれた、欧州選抜と世界選抜の対抗戦レイヴァー・カップ。フェデラー選手は23日、ラファエル・ナダル選手(36、スペイン)と組み、ジャック・ソック、フランシス・ティアフォー両選手(共にアメリカ)のペアと対戦した。
ファンらから親しみを込めて「フェダル」と呼ばれるフェデラー選手とナダル選手のペアは、フェデラー選手が1年以上試合に出ていなかったにもかかわらず、マッチポイントを先取して相手を追い込んだ。しかし最後は、4-6、7-6 (7-2)、11-9で敗れた。

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フェデラー選手はこれで、シングルスとダブルスを合わせて1750試合目となった試合を終え、25年間のプロ生活に幕を下ろした。
「完璧な旅だった。もう一度全部やり直したい」。フェデラー選手は試合後、コート上でのスピーチで、涙をこらえながらそう話した。
ナダル選手や他の選手たちと抱き合ったフェデラー選手は、涙を流し、会場のO2アリーナの何千人ものファンから喝采を浴びた。
望みどおりの引退セレモニー
フェデラー選手はここ2年間、膝の故障と戦い、3度の手術を受けた。昨年のウィンブルドン準々決勝で敗れて以来、試合には出ていなかった。
それでも今年7月の時点ではまだ、主要大会への復帰を望んでいた。
しかし検査結果が思わしくなく、今月15日に引退を発表した。この日も、膝の故障のためにダブルスにしか出場できず、動きも制限されていた。
フェデラー選手は以前から、最後の試合では楽しいパーティーを開きたいと語っていた。その望みどおり、1万7500人収容の会場には祝賀ムードが漂っていた。
妻のミルカさんと4人の子ども、そして父ロベルトさんと母リネットさんも、最後の試合を見守った。試合後には、家族も一緒にコートに立ち、フェデラー選手を祝福した。選手たちは、フェデラー選手を担ぎ上げた。
「みんなここにいる、息子も娘も。妻はとても協力的だった。妻はずっと前に僕をやめさせられたが、そうしなかった」、「彼女は僕を前進させ続け、プレーするのを許してくれた。素晴らしいことだ。ありがとう」と、フェデラー選手は述べた。
世界を魅了したフェデラー選手
フェデラー選手は、バレエのようとも評される優雅で流麗なプレースタイルで、世界中のファンを魅了した。礼儀正しく魅力的な人柄も人気の理由だった。
最後の試合があった23日夜のチケットは、当初は40~510ポンド(約6100~7万8000円)の間で販売されていた。しかし、フェデラー選手の引退のニュースが流れると、1000ポンド以上で取引された。
試合が終了したのは、現地時間で日付が変わった後の午前0時26分だった。祝賀はさらに30分ほど続いたが、途中で会場を去る人はほとんどいなかった。
フェデラー選手は、「これで完全に終わるわけではない。人生は続いていく。僕は健康で、幸せで、すべてが素晴らしい。これは、ほんのわずかな時間の出来事だ」と話した。









