テニスのフェデラー選手、引退の意向を表明 今月下旬の大会が最後

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史上最高のテニス選手の1人とされるロジャー・フェデラーさん(41、スイス)が15日、引退の意向を表明した。今月23日にロンドンで開幕するレイヴァー・カップが、フェデラーさんにとってトップレベルで競う最後の大会となる。
フェデラーさんはツイッターに声明を投稿。「私が最近、体からはっきり明確なメッセージを受けている」とし、次のように続けた。
「私は24年間で1500試合以上プレーしてきた。そして今や、競技生活を終えるべき時だと、認識しなくてはならない」
「テニスという競技に。私はあなたを愛していて、あなたのもとを去ることは決してない」
フェデラーさんは、4大大会(グランドスラム)の男子シングルスで20回の優勝を果たした。これを上回るのは、22回のラファエル・ナダル選手(スペイン)と、21回のノヴァク・ジョコヴィッチ選手(セルビア)のみ。
ここ3年間は、膝の不調に悩まされてきた。2020年に2度手術し、昨夏のウィンブルドン出場後、3度目の手術を受けた。
その影響で、2020年以降に開かれた4大大会11回のうち、出場はわずか3回にとどまっていた。昨夏のウィンブルドン以降は、試合から遠ざかっている。
「ほろ苦い決断」
フェデラーさんは声明で、引退について、「これまでツアーが私にくれたすべてを失うと思うと、ほろ苦い決断だ」と説明。
「しかし同時に、祝うべきこともたくさんある。自分は地球上で最も幸運な人間の1人だと思っている。テニスの特別な才能を与えられ、自分が想像もしなかったレベルで、想像をはるかに超えて長いことプレーできた」とした。
また、家族、サポートチーム、ファン、そして男子テニスの黄金時代に対戦した相手にも、感謝を表明。
「私は幸運にも、決して忘れない素晴らしい試合をそれはたくさんしてきた。私たちはフェアに、情熱的に、激しく戦った。私は常にテニスの歴史に敬意を表そうとベストを尽くした」
「ものすごく感謝している。私たちは互いに全力で戦い、共にテニスを新たなレベルへと押し上げた」

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フェデラーさんは1998年、16歳でプロ選手になった。2003年のウィンブルドンで、初のグランドスラムのタイトルを獲得した。
ウィンブルドンのシングルス優勝は結局、8回に上った。
グランドスラムでの最後の優勝は、2018年の全豪オープンだった。当時36歳で、グランドスラムのオープン化以降にシングルスを制した、史上2番目の高齢選手となった。
世界ランキングでは、2004年に初めて1位となり、その後310週にわたってトップの座についた。昨年2月にジョコヴィッチさんに抜かれるまで、最長記録だった。

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オリンピックでは、2008年北京大会で、スタン・ワウリンカ選手(スイス)と組んだダブルスで金メダルを獲得。2012年ロンドン大会では、シングルス決勝でアンディ・マリー選手(イギリス)に敗れたものの、銀メダルを手にした。
2014年には、国別対抗戦のデヴィスカップで、スイスチームの初優勝に貢献した。年間トップ選手で競うATPファイナルズでは、史上最多の6回の優勝を果たした。
引退の反響
ウィンブルドンの公式ツイッターアカウントは、「ロジャー、いったいどこから振り返ればいいのか。あなたの旅路と、あらゆる意味で王者となるのを見られたのは光栄だった」とし、フェデラーさんに感謝した。
ウィンブルドンの会場となっているオールイングランド・ローン・テニス・クラブのイアン・ヒューイット会長は、「オール・イングランド・クラブで22回出場し、そのうち8回でトロフィーを掲げた、ウィンブルドンの偉大な王者の1人として永遠にたたえられるだろう」と、フェデラーさんについて述べた。
2009年の全米オープンでフェデラーを破って優勝したフアン・マルティン・デル・ポトロ選手(アルゼンチン)は、「ロジャー、君を愛している」とツイート。
「テニスに、そして私自身に、あなたがしてくれたことすべてに感謝する。あなたがいないテニス界は、今までとは違う場所になるはずだ」と、惜しみない賛辞を送った。
女子テニス界の発展に大きく貢献した、米元トップ選手のビリー・ジーン・キングさんは、「王者の中の王者」とフェデラーさんを称賛。動きの早いプレーと強力なテニス精神で、「世界中のスポーツファンの心をつかんだ」とした。
BBCのラッセル・フラー・テニス担当編集委員は、鋭いフォアハンドやサーブもさることながら、多くの人々を魅了したテニスコート上でのスタイルと優雅さこそが、フェデラー選手の特徴として人々の記憶に刻まれるだろうとした。








