英閣僚、「軽微」な違反では辞任しなくても済むように 政府が閣僚行動規範を変更

画像提供, Reuters
イギリス政府は27日までに、閣僚行動規範を修正し、「軽微」なルール違反では辞任しなくてもすむようにした。これまでの慣習では、どのような形でも行動規範に違反した場合、閣僚は辞表を提出するものとされていた。
しかし、閣僚行動規範に新たに追記された規定で、首相は違反した閣僚に辞任以外の懲罰を与えられるようになり、対応の幅が広がった。
最大野党・労働党は、公職者に課せられる規律をボリス・ジョンソン英首相が「薄めている」と批判している。
政府の首相諮問機関「公職における行動基準に関する委員会」は、行動規範の内容を検討した上で、修正案を報告書にまとめていた。
イギリスでは現在、新型コロナウイルス対策のロックダウン中に官邸でルール違反のパーティーが相次いだことと、それに関する首相の議会答弁をめぐり、首相が閣僚行動規範に違反したのではないかと、注目が集まっている。
同規範では、意図して議会に事実誤認させた閣僚は、辞任する決まりとなっている。ジョンソン首相は議会で繰り返し、官邸での集まりではロックダウンのルール違反はなかったと発言していたが、これが規範違反にあたるのではないかと与野党から批判と辞任要求が相次いでるほか、議会下院の倫理基準・特権委員会が調査している。
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閣僚行動規範は、「閣僚が議会に正確で真実の情報を提供するのは、最も重要」だとしている。
これに違反した閣僚は今後も、辞表するものとされている。ただし、今回の修正で初めて、「軽微」な違反には、辞任以外の罰を首相が検討する余地が導入された。
新しい規則では、「軽微」な違反については、「公の場での謝罪、是正措置、あるいは閣僚報酬を一定期間停止する」などの罰で対応することが可能になる。
英政府はこれについて、「あらゆる違反」に対する罰則が辞任しかないのは「不相応」のため、今回の修正に至ったと説明した。
違反行為の有無については、首相の倫理顧問を務めるガイト卿が調べる。卿の助言を得て、規範の遂行について首相が責任を負う。

規範の変更について、野党・労働党のアンジェラ・レイナー副党首はBBCに対し、規範の前文を新しく書いたジョンソン首相が「公共の利益のための誠実性、客観性、説明責任、透明性、正直さ、そして指導力について、言及をことごとく削ってしまった」と指摘した。
「まるで、安っぽい独裁者のようなまねをしている。政治信条を問わず、首相がこんなとんでもない振る舞いをするのは見たことがないし、この国の民主主義を完全に損なう」と、レイナー氏は述べた。
すでにパーティー問題をめぐり首相不信任の書状を与党・保守党の委員会に提出している、同党のサー・ボブ・ニール下院議員はBBCに対して、「賢明な措置とはまったく思えないし、ましてタイミングはもちろんよろしくない」と話した。
他方、行動規範の今回の変更を受けて、首相の倫理顧問ガイト卿は、首相と「相談」の上、規範違反の疑いを独自に調査できるようになった。これまでは、首相の要請がなければ、倫理顧問は調査を開始できなかった。











