米のコロナ感染者1日100万人超 死者の急増はなく

Testing in California

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画像説明, アメリカの新規感染者の大多数がオミクロン変異株に感染しているという

アメリカで3日、新型コロナウイルスの新規感染者が100万人を超えた。一方、死者や入院を要する人の割合は、過去の感染ピーク時よりもはるかに低い状態で推移しているという。

ジョンズ・ホプキンス大学の集計によると、3日にアメリカで確認された新規感染者は108万211人と世界全体で過去最多だった。4日にはさらに108万2549人の感染が確認された。検査陽性率は約23%という。

米疾病対策センター(CDC)によると、昨年12月末から今年1月1日にかけてアメリカで確認された新規感染者の95%以上が、オミクロン株に感染していた。

バイデン政権の首席医療顧問を務める国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は、アメリカの感染者は「垂直に近い状態で増加」しており、感染のピークに到達するのはまだ数週間先のことかもしれないと警告した。

感染者が急増する一方で、死者や入院を要する人の人数は、過去の感染ピーク時ほどには急増していない。ただし、入院する人数は増え続けている。

ジョー・バイデン米大統領は4日、「感染者の増加で懸念と、かなりの混乱」が生じていると認めつつ、入院を要する重症者と死者の大半はワクチンを受けていない人だと強調した。さらに、ワクチンを受けられる全市民に行きわたるだけのワクチンをアメリカは確保していると述べ、ワクチン接種と追加接種を受けるようあらためて呼びかけた。

ワクチン未接種者の「相当数」が重症化へ

国内の感染急増は、パンデミック対策の徹底を強調して就任したバイデン大統領に対する批判につながっている。これに対してバイデン氏は、ワクチン接種やマスク着用の重要性を再三繰り返し、州政府や地元当局にもっと対策を徹底するよう呼びかけている。

ファウチ所長は3日、米ABCに対して、アメリカでまだワクチンを受けていない数千万人の「相当数」が感染して重症化するだろうと話した。ジョンズ・ホプキンス大学によると、3日時点のアメリカのワクチン2回接種率は63%。

バイデン大統領はさらに4日、米政府がファイザー製COVID-19治療薬の注文を1000万錠から2000万錠に倍増させたと発表した。

しかし、治療薬の製造には数カ月かかる。このため、追加注文した薬が実際に入手できるまでには少なくとも半年はかかると、米デューク大学のクリシュナ・ウダヤクマル博士(公衆衛生学)は指摘する。

「適切なタイミングで検査できる体制が必要だが、それが十分に整っているか分からない」と、博士はBBCワールドニュースアメリカに話した。また、優れた治療効果を得るには、感染初期に治療を開始する必要があるという。

「ワクチンや臨床検査や治療法といった技術的な道具はあるけれども、それが全体に行きわたるようにする強力な体制はまだ作れていない」と博士は指摘した。