中国、米関税の脅しを「二重基準」と非難 対抗措置を示唆

コンテナ港に停泊するコンテナ船。船の上と港には、多くのコンテナがある

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中国は12日、アメリカのドナルド・トランプ大統領が来月から中国からの輸入品に100%の追加関税をかけると脅したことに対し、「アメリカの典型的な二重基準の例」だと非難した。トランプ氏が脅しを実行すれば中国は不特定の「対抗措置」を取る可能性があると警告し、中国は貿易戦争の可能性を「恐れてはいない」とした。

中国はこの日、記者からの質問への商務省の文書回答として、トランプ氏の発言に反応した。内容は、貿易摩擦の高まりを受けて最近出されたものと似ていた。

その中で商務省報道官は、アメリカの半導体への輸出規制を批判。アメリカが「長い間」、「国家安全保障の概念を拡大解釈し、輸出規制措置を乱用」して、「中国に対して差別的な慣行を採用してきた」と主張した。

そして、「関税の脅しに頼ることは、中国との正しい付き合い方ではない」とした。

また、「関税戦争に対する中国の立場は常に一貫している。私たちはそれを望んではいないが、恐れてはいない」とした。

同時に、中国がレアアース(希土類)の輸出を規制していることについては、自国とその他のすべての国の安全保障を守るための「通常の行動」で正当なものだと主張した。

トランプ氏は10日、中国によるレアアースの輸出規制の強化に反発。中国が「とても敵対的になって」いて、世界を「人質」に取ろうとしていると非難した。また、今月行われる見通しの中国の習近平国家主席との会談について、取りやめるかもしれないと脅した。

この発言を受け、金融市場は下落。米主要500社の株価指数S&P500は同日、2.7%安となり、4月以降で最大の下げ幅となった。

「すべてうまくいく」とトランプ氏

トランプ氏は12日になり、「中国のことは心配しなくていい、すべてうまくいく!」とソーシャルメディアに投稿。

「多くの尊敬を集めている習主席は悪い時を迎えた。自分の国で不況は望んでいないだろうし、私もそうだ。アメリカは中国を助けたいのであり、傷つけたいのではない!!!」と書いた。詳しい説明はしなかった。

ただ、このところのトランプ氏の発言で、米中貿易戦争への懸念が再び高まっている。

両国は5月、互いに相手国の製品にかけていた3けたの関税を引き下げることで合意した。それまでは、両国が貿易を停止させることが心配されていた。

これにより、アメリカは中国製品に対する関税を、年初に比べて30%上乗せした。一方の中国は、米製品に10%の関税を課すことになった。

中国は先週、レアアースなどの輸出規制を強化すると発表した。レアアースは、スマートフォンなどのハイテク製品やソーラーパネルなどに不可欠で、中国は加工で世界の約9割を占めている。そのため、中国の動きは重要なものと捉えられている。

米中の最近の発言をめぐっては、両国が将来の貿易協議を見据え、それぞれの立場の強化を狙ったものだとの見方が出ている。

トランプ氏と習氏は、今月末に韓国で開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせた会談が調整されてきたが、実現が不透明になっている。