中国のGDP成長率が予想上回る、「トランプ関税」が懸念される中 4~6月期は前年比5.2%増

新鳳鳴集団股分有限公司の紡績工場で、青地にオレンジ色のラインが入ったシャツを着た女性が作業している(8日、中国・浙江省湖州市)

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画像説明, 紡績工場で作業する女性(8日、中国・浙江省湖州市)

中国国家統計局は15日、同国の4~6月期の国内総生産(GDP)が前年同期比で5.2%増加したと発表した。アメリカのドナルド・トランプ大統領による関税措置や、不動産市場の長引く危機的状況にもかかわらず、予想を上回る伸びを記録した。

国家統計局の公式データによると、世界第2位の経済大国である中国の6月末までの成長率は、多くのエコノミストが予測していた前年同期比5.1%を上回った。ただし、前四半期の成長率よりは低下した。

中国はこれまでのところ、急激な景気後退を回避している。中国政府が景気支援策を発表したことや、米政府との貿易戦争で不安定ながらも「休戦」状態に至ったことが、景気後退を防いだ一因となっている。

国家統計局は声明で、「困難な状況にもかかわらず、圧力に耐え、着実な改善を遂げた」とした。

製造業では3Dプリンターや電気自動車、産業用ロボットなどへの需要が高まったことで、6.4%の成長率を記録した。

輸送や金融、技術分野を含むサービス業も堅調だった。

一方で、6月の小売売上高は、前年同月比4.8%増にとどまり、5月の6.4%増から減速した。

また、新築住宅価格は過去8カ月で最大の下げ幅を記録した。

こうしたデータは、不動産価格を支えるために複数の措置が講じられたにもかかわらず、不動産業界が依然として苦境に直面していることを示している。

シンガポール国立大学の経済学者、グ・チンヤン氏は、アメリカの関税が中国経済により大きな影響を与えるとするアナリストの予想に反して、中国が「強い回復力」を維持していると指摘した。

中国企業は、新たな関税が発動されて、中国の輸出戦略に変更が生じる前に輸出を急いだ。結果的に輸出量が増え、経済成長を押し上げたと、同氏は付け加えた。

一方で、今年後半は不確実性が増す可能性が高いと、グ氏は指摘した。

「政府による、より強力な景気刺激策が必要になるかもしれないが、5%の年間成長目標を達成することは、まだ十分可能だ」

「重要なのは、どの程度達成できるかだ」と、コンサルタント会社ユーラシア・グループのダン・ワン氏はBBCに語った。「我々は、政治的に容認可能な最低ラインの4%は維持されるとみている」。

中国の習近平国家主席とトランプ氏との間で「関税戦争」が勃発すると、アメリカは中国からの輸入品に145%の関税を課した。これに対し中国は、アメリカからの一部輸入品に125%の関税を導入した。

いずれの関税も、スイス・ジュネーヴやイギリス・ロンドンでの貿易交渉を経て、一時停止されている。両国は一時停止の期限を迎える8月12日までに、長期的な合意を結ぶ必要がある。

アメリカは中国と密接な経済関係を築いている国々に対しても、高関税を課している。