ウクライナ和平協議、近く進展なければアメリカは仲介止めるとルビオ米国務長官

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マルコ・ルビオ米国務長官は18日、ロシアとウクライナの停戦仲介について、和平合意に到達できるという明確な兆しがない限り、アメリカは数日中に仲介の取り組みから手を引くと述べた。ウクライナ和平実現の方策を協議するためパリを訪れたルビオ氏は、17日にはウクライナや欧州諸国の代表団と協議した。
ルビオ氏は、アメリカとしては戦争終結を助けたいものの、進展の様子が直ちにないなら、アメリカは仲介を打ち切る用意があると話した。「この取り組みを何週間も何カ月も果てしなく続けるつもりはない」とも述べ、アメリカには「注力すべき優先事項がほかにある」のだとくぎを刺した。
国務長官は、「(短期間で)これが実行可能なのか、素早く判断しなくてはならない。素早くというのは、数日中にという意味だ」と記者団に言い、「もしそれが実現しないなら、我々はただ単に、(仲介から)離れていくだけだ」とも述べた。
ルビオ氏はさらに、和平合意の成立が難しいのは明らかだが、速やかに可能だというしるしが必要だと話した。
17日にフランス大統領府で開かれた協議には、フランス、ドイツ、イギリス、アメリカ、ウクライナの各国高官が出席。ウクライナのアンドリイ・シビハ外相は、ルビオ長官や、ドナルド・トランプ大統領の特使スティーヴ・ウィトコフ氏と会談し、「公平で恒久的な平和に向けた道筋について話し合った」と明らかにした。これには「全面的な停戦、多国籍の参加、ウクライナの安全の保証などが含まれる」とも述べた。

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鉱物資源取引に向けた覚書
仲介打ち切りに関するルビオ氏の発言の数時間前には、ウクライナの鉱物資源について、ウクライナとアメリカとの取引合意に向けた意向表明の覚書に、両国の経済担当閣僚同士が署名したと、ウクライナ側が発表したばかり。
ユリア・スヴィリデンコ第1副首相兼経済相が、スコット・ベッセント米財務長官と自分が別々の場所で署名する様子を、ソーシャルメディアで明らかにした。スヴィリデンコ氏は、「アメリカのパートナー」と交わしたこの覚書は、「経済連携協定と、ウクライナ復興のための投資基金設立へと、道を開くものだ」と書いた。
両国は覚書で、4月26日までに鉱物取引を最終的にまとめると合意している。
覚書は、天然資源の扱いについて詳しく触れていないものの、すでにリークされている内容からは、取引の対象は鉱物資源にとどまらず、ウクライナのエネルギー・インフラや、石油や天然ガスも含まれると予想される。
トランプ米政権はこれまで、ロシアとの停戦にあたりウクライナのその後の安全を保証することに抵抗してきた。
これについて覚書は、「アメリカ国民はウクライナ国民と共に、自由で安全な主権国家ウクライナにおいて投資したいと願っている」と表明。アメリカとウクライナは「ウクライナにおいて恒久的な平和を希望し、両国民と両国政府の間の持続可能な協力関係を希望している」とも述べている。
ウクライナの安全を保証するかどうかについて、ホワイトハウスはかねて、鉱物開発のためアメリカ企業がウクライナ国内で活動していること自体、ロシアの攻撃への抑止になると主張している。ただし、2022年2月にロシアがウクライナ全面侵攻を開始した際、アメリカ企業の存在は抑止効果をもたなかった。
ウクライナ政府によると、世界の「重要な原材料」の5%がウクライナにある。
飛行機や発電所などさまざまな建設現場で使われるチタンについては、ウクライナが欧州の7%を供給しているほか、リチウムやチタンを含む重要な元素や鉱物の豊富な埋蔵がある。また、かなりの量の石炭、ガス、石油のほか、核兵器や原子炉に不可欠なベリリウム、ウランもある。








