カフェ爆発によるロシア軍事ブロガー殺害事件、被告に禁錮27年

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ロシアの裁判所は25日、昨年4月にロシア西部サンクトペテルブルクのカフェで爆発を起こし、戦争支持のブロガーを殺害したとしてテロ罪などに問われたロシア人女性に、禁錮27年を言い渡した。
禁錮刑が言い渡されたのは、ロシア人のダーリャ・トレポヴァ被告(26)。
ウクライナでの戦争を支持するブロガー、ウラドレン・タタルスキー(40、本名マクシム・フォミン)氏は昨年4月2日、サンクトペテルブルクのカフェで開かれた集会でスピーチしようとしていたところ、トレポヴァ被告から贈られた像に仕掛けられた爆弾が爆発して死亡した。この爆発で数十人が負傷した。
トレポヴァ被告は「組織的な集団によって実行され、意図的な死をもたらすテロ行為」と「組織的な集団による爆発物の不法所持」の罪で起訴された。
同被告は、像には盗聴器が入っていると思っていたとし、罪状を否認していた。
また、ウクライナ側の接触者の指示で動いたとし、自分ははめられたのだと主張した。
禁錮27年は、女性に対するものとしてはロシア史上最も厳しい判決の一つ。
ウクライナの関与は
ロシアの捜査当局はこの攻撃の背後にはウクライナがいると非難しているが、ウクライナ当局はこれを肯定も否定もしていない。
しかし、トレポヴァ被告は裁判で、「ゲシュタルト」(ドイツ語で「形態」の意味)と呼ばれるウクライナの男性からの指示に従っていたと証言した。男性の身元はわかっていない。
トレポヴァ被告はウクライナを拠点とするジャーナリスト、ロマン・ポプコフ氏を通じてこの男性と連絡を取っていたとしている。ロシアのウクライナ侵攻に反対している同被告は、ウクライナでジャーナリストとして働こうと模索していた。
「ゲシュタルト」の指示のもと、タタルスキー氏の信頼を獲得したと、トレポヴァ被告は述べた。アナスタシア・クリウリナという美大生を名乗り、タタルスキー氏の講演に出席したという。
昨年3月、「ゲシュタルト」から像が送られてきたが、像の中に入っているのは盗聴器と追跡装置だと保証すると言われたという。トレポヴァ被告は、像の中に爆弾が入っているのではないかという懸念を示したとした。
トレポヴァ被告は今週、法廷で、「自分がだまされやすく世間知らずだったことで、このような大惨事を招いたことに大きな痛みを感じ、恥ずかしく思っている。私は誰のことも傷つけたくなかった」と述べたと、ロイター通信は伝えた。
「自らの手でテロ行為が実行されたことに、特別な痛みと恥を感じている」

画像提供, Vladlen Tatarsky/Telegram
タタルスキー氏はフォロワーが50万人以上いる有名ブロガーで、犯罪歴があった。
ウクライナ東部ドネツク州の出身。凶器を使った強盗の罪で服役していたが釈放され、ロシアが支援するウクライナ分離主義組織に加わったとしていた。
昨年2月にロシアが本格的なウクライナ侵攻を始めると注目を集めるようになった、親ロシアの軍事ブロガーのコミュニティーの一員だった。
ロシアでは、当局や政府系メディアの情報は不正確だとして多くの国民が不満を抱えており、軍事ブロガーらが独自に戦争関連の情報を提供している。
タタルスキー氏は戦場でのロシア軍の失敗について、ロシア当局や軍、プーチン氏をも非難していた。
しかしプーチン大統領は4月3日、タタルスキー氏に死後の勇敢勲章を授けた。
今回の判決に先立ち、ロシアの裁判所は25日、ロシアの後ろ盾を受けるウクライナ東部の反政府勢力の元司令官で、ウクライナ侵攻を批判してきたイーゴリ・ギルキン被告に対し、「過激活動を呼びかけた」として禁錮4年を言い渡した。


![Photo of Igor Strelkov with caption that reads in Russian "Our president [is] Igor Ivanovich Strelkov'24](https://ichef.bbci.co.uk/ace/ws/660/cpsprodpb/94B2/production/_131766083_strelkov.jpg.webp)






