トランプ前大統領が忌避を要求した判事、担当降りないと決定

マックス・マッツァ、BBCニュース

Judge Tanya Chutkan

画像提供, United States Courts Service

画像説明, タニヤ・チャトカン判事

ドナルド・トランプ前米大統領が2020年大統領選での敗北を覆そうとしたとして起訴されている裁判で、ワシントン連邦地裁のタニヤ・チャトカン判事は27日、前大統領の忌避の要求には応じないと述べた。

トランプ前大統領の弁護団はチャトカン判事に対し、過去の発言から前大統領に対する偏見がみられるとして、担当を外れるよう求めていた

しかし判事は、弁護団がその証拠を示せなかったと判断した。

前大統領は前回の大統領選で国民を欺いたとして、ジャック・スミス特別検察官によって起訴された。無罪を主張している。

弁護団が先月提出した書類では、チャトカン判事がトランプ前大統領に偏見を抱いているとは明言していない。しかし、判事の法廷での特定の発言について、「この国の司法制度とは相容れない予断を生み出している」としている。

チャトカン判事は27日の決定で、前大統領の弁護団が引用した発言は「公正な判断を不可能にするような根深い偏見を示すものでは決してない」とした。

また、「裁判所は弁護側が主張するような『トランプ大統領は訴追され投獄されるべきだ』という立場をとったことがないことは、はっきりさせておく」と強調。

「裁判所がそのような言葉やそれに類するものを口にした例を、弁護側は挙げていない」とした。

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米連邦法では、判事が担当する裁判で公平性を合理的に疑われた場合、自発的に担当を外れなくてはならない。

前大統領側は今回、チャトカン判事の忌避要求をはねつけられたが、控訴して争うことができる。

別の判事をめぐっても

前大統領が判事の交代を求め、認められなかったケースは他にもある。

口止め料の支払いをめぐる事件の裁判を担当しているホアン・マニュアル・マーシャン判事は先月、自身には「公正かつ公平である能力」が間違いなくあるとし、担当を外れることを拒んだ。

チャトカン判事は2014年、当時のバラク・オバマ大統領によって連邦判事に任命された。2021年1月6日に連邦議会を襲撃した暴徒らに対し、厳罰を科してきたことで知られる。

トランプ前大統領の裁判の担当には無作為に選ばれた。

前大統領は、来年の大統領選の共和党候補の指名争いで現在、先頭を走っている。

同時に、法的問題に次々と直面。これまでに4回、刑事事件で起訴されている。

26日には、前大統領が純資産の過大申告を繰り返していたとして、ニューヨーク州裁判所の判事が、詐欺で有責と認めた。前大統領にとって、これまでで最も痛い法的な打撃となった。