トランプ前大統領、判事に担当外れるよう求める 2020年選挙めぐる裁判
マックス・マッツァ、BBCニュース

画像提供, United States Courts Service
2020年米大統領選の結果を覆そうとしたとして起訴されているドナルド・トランプ前大統領は11日、裁判を担当する連邦判事に対し、法廷での過去の発言を理由に、担当を外れるよう求めた。
トランプ前大統領はこの日、タニヤ・チャトカン判事に忌避の申し立てを提出。判事の過去の発言について、前大統領に対する偏見を生むものだと主張した。
前大統領は、2020年米大統領選をめぐって国民を欺いたとして、ジャック・スミス特別検察官に起訴された。チャトカン判事は、その裁判を担当している。
前大統領は無罪を主張している。
前大統領は先月、チャトカン判事に忌避を申し立てる意向を示していた。
11日の申し立てでは、チャトカン判事がトランプ前大統領に偏見を抱いているとは明記していない。しかし、判事の法廷での特定の発言について、「この国の司法制度とは相容れない予断を生み出している」としている。
また、「チャトカン判事はトランプ大統領に公正な裁判を提供する考えを本心からもち、それを実行できると信じているかもしれないが、彼女の公の場での発言は、今回の裁判をその結末とは関係なく、不可避的に損なうものだ」と主張している。
問題視している発言
前大統領側が問題視しているのは、判事が昨年10月に連邦議会襲撃事件の被告に量刑を言い渡した際に発した言葉など。
判事は当時、「これは自分たちの仲間が負けたことに腹を立てた人々が、合法的に、法にのっとって、平和的に選ばれた政府を、暴力で転覆させようとしたことに他ならない」と述べた。
そして、「これは1人の人物へのやみくもな忠誠心の表れだ。ちなみに、その人物は現在も自由の身のままだ」と付け加えた。
前大統領の弁護団は、判事のこうした発言について、「トランプ大統領は自由の状態だが、そうあってはならない」とほのめかしたものだと主張している。
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米連邦法では、判事が担当する裁判で公平性を合理的に疑われた場合、自発的に担当から外れなくてはならない。
今回の申し立てをチャトカン判事が退けた場合、前大統領の弁護団は上訴できる。
チャトカン判事は2014年、当時のバラク・オバマ大統領によって連邦判事に任命された。2021年1月6日に連邦議会を襲撃した暴徒に対し、厳罰を科してきたことで知られる。
トランプ前大統領の裁判の担当になったのは、無作為に選ばれた結果だった。
前大統領は、来年の大統領選の共和党候補の指名争いで現在、先頭を走っている。同時に、次々と法的問題に直面している。
2020年大統領選の結果を覆そうとしたとされる今回の連邦レベルでの事案も含め、これまで4回、刑事事件で起訴されている。











