ロシアのためのスパイ活動で訴追へ 英当局、ブルガリア国籍5人を

Orlin Roussev, Katrin Ivanova, Bizer Dzhambazov and Vanya Gaberova have lived in the UK for years
画像説明, 左からオルリン・ルセフ、カトリン・イヴァノヴァ、バイザー・ザンバゾフ、ヴァーニャ・ガベロヴァの各被告。全員イギリスに長年居住していた

イギリスなどでロシアのためにスパイ活動をしたとして、ブルガリア国籍の5人が英当局によって訴追される見通しとなった。

オルリン・ルセフ(45)、バイザー・ザンバゾフ(41)、カトリン・イヴァノヴァ(31)、イワン・ストヤノフ(31)、ヴァーニャ・ガベロヴァ(29)の各被告は26日、英ウエストミンスターの治安判事裁判所に出廷する。

ロンドン警視庁の捜査の結果、5被告は2020年8月~2023年2月に、敵に有益な情報を集めることを共謀した疑いがもたれている。

5被告はロシア治安当局のスパイ組織で働き、特定の人物を監視するなどしていたとされる。イギリスおよびヨーロッパで活発に活動し、情報を集めてロシアに渡していたとされる。

ルセフ被告は、イギリスから作戦を実行し、情報を受け取った人々との橋渡し役を務めたとされる。

同被告と、ザンバゾフ被告、イヴァノヴァ被告の3人は、ロンドンとノーフォークの住宅で暮らしていた。警察はそれらを家宅捜索し、偽のパスポートと公的身分証明書を発見した。イギリス、ブルガリア、フランス、イタリア、スペイン、クロアチア、スロヴェニア、ギリシャ、チェコの各当局が発行したように見せかけたものだった。

書類にはルセフ被告とザンバゾフ被告の写真が付いているものもあった。ルセフ被告は自ら書類を偽造したとされる。

ルセフ、ザンバゾフ、イヴァノヴァの3被告は先月、偽の身分証明書を所持した罪で起訴された

Vanya Gaberova is an award-winning beautician who is among five Bulgarians accused of conspiring to gather information that would be useful to an enemy

画像提供, FACEBOOK

画像説明, ガベロヴァ被告は受賞歴のある美容師で、まつげの美しさを競うイベントで審査員を務めた

このグループはまた、モンテネグロでも監視活動を組織したとされる。それに絡み、ジャーナリストの身分証明書を偽造したとされ、一部にはイヴァノヴァ被告の写真を使っていたとされる。

ルセフ、ザンバゾフ、イヴァノヴァの3被告は長年イギリスで生活し、さまざまな仕事に従事。郊外のいくつかの家に住んできた。

ルセフ被告は過去にロシアでビジネスをしていた。2009年にイギリスに移住し、金融サービス業の技術者として3年間働いた。

同被告のSNSリンクトインのプロフィールによると、その後、通信や電子信号の傍受など、無線諜報関連の会社を経営していた。

直近の住所はグレート・ヤーマスの海辺にあるゲストハウスになっている。ブルガリアのエネルギー省のアドバイザーを務めたこともあるとしている。

地域で目立った活動も

ザンバゾフ被告とイヴァノヴァ被告が暮らしていたロンドン北西部ハロウでは、近隣住民らが2人をカップルだと思っていたと話した。

ザンバゾフ被告は病院の運転手だとされる。イヴァノヴァ被告はリンクトインのプロフィールで、自らを民間医療関連会社の検査助手だとしている。

両被告は約10年前にイギリスに移住。ブルガリア人を「英社会の文化と規範」に慣れ親しませるサービスなどを提供するコミュニティー組織を運営していた。

オンラインで確認できるブルガリアの政府文書によると、両被告はロンドンで、ブルガリアの選挙の在外投票を実施する組織にも関わっていた。

ガベロヴァ被告は受賞歴のある美容師で、「プリティ・ウーマン」という会社を経営。まつげの美しさを競うイベントで審査員を務めた。