中国恒大集団の株価、80%近く急落 1年半ぶり取引再開

Children play basketball in front of a housing complex by Chinese property developer Evergrande.

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画像説明, 中国恒大集団が開発した高層集合住宅群

経営難に陥っている中国の不動産開発大手、中国恒大集団(エバーグランデ)の株式が28日、約1年半ぶりに香港で取引再開となった。株価は取引停止前と比べ、80%近く下落した。

かつて中国の不動産開発で売り上げトップだった恒大は、積極的な事業拡大で、負債が3000億ドル以上に膨らんだ。

2021年には、国際融資の約12億ドルの利払いを期限どおりに実施できず、債務不履行(デフォルト)に陥った。その後、債権者と再交渉を進めてきた。

昨年3月からは、恒大の株式は取引停止になっていた。

同社は今月初め、米ニューヨークの裁判所に連邦破産法第15条の適用を申請した。これは、外国企業が債務再編に取り組む間、米国内の資産を保護するもの。

中国の不動産危機

中国政府は不動産会社に対して規制を強めてきた。その影響で、恒大の株価は過去3年間で99%以上落ちている。

世界2位の経済大国の中国では、不動産危機が起きている。恒大はその中心にいる。

同社は27日、今年上半期の決算が330億元(約6600億円)の赤字だと発表した。

ただ、前年同期の664億元の赤字からは改善となった。

恒大は香港証券取引所に提出した書類で、「グループの流動性ポジションと財務状況を改善するため、取締役が多くの措置を講じた」と説明。今年上半期の売上高が前年同期比44%増の1282億元に跳ね上がったと付け加えた。一方、保有している現金は同じ期間に6.3%減ったとした。

投資会社ヴァンガードのアジア太平洋担当チーフ・エコノミストの王黔氏は、「現時点で政策立案者にとって重要なのは、金融危機の伝染を防ぎ、金融システム全体への波及を抑えることだ」とBBCに話した。

「政策立案者は、経済と不動産セクターにさらなる流動性と信用支援を提供しなければならないだろう」

懸念と政府の対応

現在の不動産市場の苦境から、新型コロナウイルスのパンデミック後の中国の景気回復に対して懸念が高まっている。

中国は28日、「資本市場を活性化し、投資家の信頼を高める」ためとして、株式取引に課していた0.1%の税を半減させた。

この何日か前には中央銀行が、輸出の落ち込みと個人消費の低迷を受けて、主要金利の一つについて、ここ3カ月で2回目となる引き下げを実施した。

このニュースが流れると、香港と中国本土の主要株価指数は上昇した。

巨額の損失

恒大は先月、2021~2022年に合わせて5819億元の損失を出したことを明らかにした。

中国の別の不動産開発大手、碧桂園(カントリー・ガーデン)も今月、今年上半期に最大76億ドル(約1兆1120億円)の損失を出す可能性があると警告した。

格付け会社ムーディーズは、「流動性と借り換えリスクの高まり」を理由に、同社の格付けを引き下げた。

中国の不動産業界は、2020年に大手企業の借入額を規制する新たなルールが導入されたことで大きく揺れた。

恒大の財政難は、中国の不動産業界に波紋を広げた。他の不動産開発会社も相次いで債務不履行に陥り、建設プロジェクトが全国各地で途中で止まっている。