ミャンマー軍、反体制派の村を空爆 少なくとも53人死亡か

A Myanmar military helicopter in the sky

画像提供, Getty Images

ミャンマー軍は11日、北西部ザガインにある反体制派の村を空爆した。生存者によると、少なくとも53人が死亡した。

生存者の話では、少なくとも女性15人と多くの子供が犠牲になったという。BBCはこの数字を検証・確認できていない。

ミャンマー軍は2021年2月にクーデターで政権を握って以来、反体制派に対する空爆を増加させている。

ザガインのコミュニティーは、国内でも特に軍事政権への反発が強い。民兵組織を結成し、独自に学校や診療所を運営している。

BBCが取材した住民の一人によると、11日午前7時ごろに軍用機1機が飛来し、爆弾を投下。その後、ヘリコプター1機が20分にわたって住民を攻撃した。

住民がインターネットに投稿した動画では、ばらばらになった遺体が地面に転がり、建物が燃えている。また、住民らがパ・ジ・ギの町を歩き、被害者を探しながら、「まだ生きていたら声を出してくれ、助けに来た」と呼びかけている。

住民は遺体を数えようとしているものの、多くの遺体がばらばらになり、焼けたオートバイやちぎれた衣服などと共に散らばっているため、非常に困難だと話した。

パ・ジ・ギには当時、新たな人民防衛軍(PDF)事務所の開設を祝うため、近隣から多くの人が集まっていた。PDFは、ミャンマー各地で軍に対抗して武装運動を展開している反クーデター派の志願民兵組織。

国連のフォルカー・トゥルク人権高等弁務官は、この事件に「ぞっとした」と述べ、「国際法のルールを露骨に無視したもの」と指摘。

「以前にも述べたように、2021年2月1日以降、軍とその傘下の民兵が、極めて広範な人権侵害や虐待について責任があると考える合理的な理由がある。その一部は、人道に対する罪や戦争犯罪に該当する可能性もある」と述べた。

空爆600回以上か

軍事政権と反体制派の内戦では、これまでに数千人が亡くなっており、さらに140万人が家を追われている。国連によると、国民の3分の1が人道支援を必要としているという。

軍事政権は反体制派の村への攻撃を、ロシア製や中国製の軍用機からの爆撃に頼っている。地上では奇襲や地雷、即席爆発装置(IED)があるため、部隊の移動が困難だからだという。空からの攻撃により、民間人の死者が増える可能性がある。

BBCが非営利調査団体ACLEDによるデータを分析したところ、2021年2月から2023年1月までに、ミャンマー軍は空爆を少なくとも600回行っている。

亡命政府の国民統一政府は、2021年10月~2022年9月に、こうした攻撃で155人の民間人が亡くなったと述べている。

昨年10月には、北部カチン州で少数民族の武装勢力が開催したコンサート会場に爆弾3発が投下され、少なくとも50人が死亡した。その前月には、中部レット・エット・コネ村の学校が空爆され、少なくとも5人の子供が殺された。

ミャンマー軍トップのミンアウンフライン総司令官は今年3月、抵抗勢力による「テロ行為」に断固とした態度で臨むと述べた。