「まるで昼間のような明るさ」とイラン市民、米・イスラエルが石油施設に夜間攻撃

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ゴンチェ・ハビビアザド(BBCペルシャ語)
アメリカとイスラエルは8日にかけての夜間、イラン国内の複数の石油関連施設を攻撃した。イラン住民の1人は、「夜がまるで昼間に変わったような」明るさだったとBBCに語った。
地元の通信社はイラン石油省筋の話として、首都テヘランと、テヘランの西に位置するカラジにある複数の燃料貯蔵施設が攻撃を受けたと報じた。
動画には、テヘランの貯蔵施設近くの路上で火災が起きている様子が映っている。「店舗や住宅が燃えている」という男性の声も入っている。
「カラジは1日穏やかだったが、いまはまた、ひどい状況だ。爆破されてしまった」と、住民の1人はBBCに話した。
カラジ在住の別の住民(30代)は、「最初に、あらゆるものが赤い光に照らされ、その後にドアを揺さぶるような衝撃波があった」と語った。
「それから、空がまた明るくなり、巨大な赤い雲が現れた。何が起きているのか分からなかった」と、この男性は述べた。屋上に上がると、地元の石油関連施設が炎上しているのが見えたという。
BBCは安全の観点から、取材に応じたイラン人の身元を明かしていない。
イラン当局はテヘランの大気質を監視しているとし、住民に自宅待機を求めている。
イラン外務省のエスマイル・バガエイ報道官は、これらの空爆で「有害物質や有毒物質が大気中に放出され」、「多大な人命が危険にさらされている」とした。
テヘラン在住の女性は、街が煙に覆われていると話した。
「焼けている臭いがする。太陽は見えない。ひどい煙が立ち込めていて、いまも残っている。とても疲れた」
カラジ在住の別の男性は、石油施設への攻撃で「巨大な爆発が起き、何時間も燃えていた」と話した。
イラン最高指導者アリ・ハメネイ師の暗殺から始まった、アメリカとイスラエルによるイラン攻撃は、2週目に突入している。これに対しイランは、中東各地で、アメリカの同盟国や関連資産への報復攻撃を行っている。
こうした中、イラン国営メディアは9日、ハメネイ師の後継者として、同師の息子のモジタバ・ハメネイ師(56)が「専門家会議」によって選出されたと報じた。

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アメリカのドナルド・トランプ大統領は、イランの核開発計画を理由に、イラン政府がアメリカに差し迫った脅威をもたらしているとして、イラン攻撃を正当化している。イラン側は、自国の核計画は完全に平和的なものだと主張している。
イランの死者については、同国のアミール・サイード・イラヴァニ国連大使が6日の時点で、アメリカとイスラエルの攻撃によって民間人1332人が殺害されたと話した。
テヘランでは、一部のイラン市民から、対イラン攻撃を依然支持しているとの声が聞かれた。
「私たち国民は自宅に身を潜め、政権が崩壊して再び街頭に出られるようになるのを、心待ちにしている」と、テヘラン在住の男性(20代)はBBCに語った。
男性によると、イラン国営メディアは、アメリカやイスラエル、あるいは亡命中のレザ・パーレヴィ元皇太子を「支持する言動」をした者は「殺される」と警告しているという。元皇太子は、1979年のイスラム革命で追放されたイラン最後の国王の息子。
テヘランで暮らす別の女性は、この戦争は「恐ろしい」が、現体制を打倒するために払う価値のある代償だと話した。
「ここにいない人には理解しがたいかもしれないが、一般市民には本当に、ほかに選択肢はなかった。そうでなければ、こんな大きな代償を払いたいと思うはずがない」
「イラン人は好戦的でも愚かでもない。あまりにも苦しみ、限界に達しただけだ。望んでいるのは普通の生活、それだけだ」と、女性は述べた。
一方で、戦争終結後も現体制が存続した場合に直面し得る事態を恐れる声もある。
「たとえ戦争が終わって、私たちが生き延びたとしても(中略)きっと非常に高い代償を払うことになり、以前より悪い状況が長い間続くはずだ。彼らが政権の座にとどまるのならなおさらだ」と、別のテヘラン住民は述べた。
「誰が権力を握るのかさえ、私には見当もつかない」と、この女性は述べた。
BBCペルシャ語は、BBCニュースのペルシャ語サービス。イラン当局によって遮断され、日常的に妨害されているものの、世界中で2400万人が利用している。利用者の大半はイラン国内にいる。













