ミャンマー軍事政権、イギリスの元大使を逮捕

Vicky Bowman

画像提供, Institute for Human Rights and Business

画像説明, 元駐ミャンマー英国大使のヴィッキー・ボウマン氏は現在、ミャンマーでビジネス環境での人権を擁護団体を運営している

ミャンマー軍当局は25日、元駐ミャンマー英国大使のヴィッキー・ボウマン氏と夫のティン・リン氏を逮捕した。ボウマン氏には査証(ビザ)法違反の、ティン・リン氏には幇助(ほうじょ)の疑いがあるとしており、有罪となれば最長5年の禁錮刑となる可能性がある。

ボウマン氏は2002~2006年にイギリスのミャンマー大使を務めていた。現在は同国のヤンゴンで、ビジネス環境での人権を擁護する「責任あるビジネスのミャンマー・センター(MCRB)」を運営している。

ティン・リン氏はミャンマー出身の画家で、かつては政治犯として収監されていた。

2人はヤンゴン市内のインセイン刑務所に移送された。裁判は9月6日に行われる予定。

ミャンマー軍は声明で、ボウマン氏がビザに登録されているヤンゴン以外の町に在住し、それを当局に伝えていなかったと説明。ティン・リン氏はこの引っ越しを手助けしたために逮捕されたと述べた。

イギリス大使館は、領事部がボウマン氏を支援していると明らかにした。

イギリスはこの日、ミャンマー軍政権に対する新たな制裁を発表したばかり。また、同軍が少数民族ロヒンギャに対する弾圧を開始してから5年目に当たった。

ロヒンギャ弾圧では最初の数カ月で6000人以上が亡くなり、数十万人が家を追われた。

イギリスの制裁は、ミャンマーの「軍関連企業」を対象にしたもので、「軍の兵器へのアクセスや収益を制限するために科す」と、イギリス政府は説明している。

英外務省のアマンダ・ミリング長官(アジア担当)はまた、国際司法裁判所(ICJ)が進めている、ミャンマー軍のロヒンギャに対するジェノサイドについての裁判に参加することを明らかにした。

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ミャンマー軍政権はこれまでも、さまざまな人権侵害で非難を浴びている。

軍は昨年2月、クーデターでアウンサンスーチー氏率いる民主政権を打倒して権力を掌握。今年8月初めには、国内での紛争が続いているとして、非常事態宣言を2023年まで延長すると発表した。