中国、国防費を前年比7.2%増の30兆円に 外部の脅威が「エスカレート」と

Chinese soldiers during a military parade in China's northern Inner Mongolia region in 2017

画像提供, AFP via Getty Images

画像説明, 中国の軍事パレード(2017年、内モンゴル自治区)

中国で5日、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が開幕し、2023年の国防費を前年比7.2%増の1兆5537億元(約30兆5500億円)とする予算案が提出された。同国は脅威が「エスカレート」していると警告している。

1兆元超の国防費は、その4倍あるアメリカの国防費と比べればまだ小規模といえる。

しかし、複数のアナリストは中国が国防に費やす額を大したものではないと見せかけようとしているとみている。

経済成長率目標は5%に

退任が確実な李克強首相は、「中国を抑圧して封じ込めようとする外部の試みがエスカレートしている」と述べた。

「軍は全面的に軍事訓練と備えを増強すべきだ」

中国はロシアによるウクライナ侵攻や、北米上空で確認された中国の偵察用気球とみられるものをめぐってアメリカとの関係が悪化する一方で、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を温かく迎え入れる姿勢をみせている。国防費の増額は、こうした中で発表された。

米政府関係者は、中国が今後数年のうちに台湾を侵略する可能性があると繰り返し警告している。中国は弾道ミサイルの発射など、台湾周辺の海空域における軍事力の誇示をますます強めている。

中国は台湾を自国から分離した省とみなし、いずれは再び中央政府の支配下に置かれるべきだと考えている。

全人代では国防費のほか、今年の経済成長率目標を5%前後と、前年より低く設定することも発表された。

習主席の3期目続投承認へ

全人代ではまた、習近平氏は国家主席として3期目続投が承認され、軍トップの中央軍事委員会主席に再び選出される見通し。

李首相の後任も発表される予定。首相は経済や行政面の管理をする立場にある。

現在、上海市共産党委員会書記を務める李強氏が、この役割を担うことが予想される。同氏は習氏にとって最も信頼できる人物の1人で、昨年10月の1中全会で習氏のすぐ後ろを歩いていた。

動画説明, 習近平政権3期目が発足、新指導部の顔ぶれや経済問題への取り組みは