【2022年サッカーW杯】 フランスが2-0でモロッコに勝利 連覇かけ決勝に
フィル・マクナルティ・サッカー担当主任記者、アル・バイト・スタジアム(カタール)

画像提供, Getty Images
ワールドカップ(W杯)カタール大会は14日夜(日本時間15日早朝)準決勝の2試合目があり、連覇を狙うフランスは終始押され気味だったものの、今大会のダークホースとなったモロッコを2-0で破り、決勝に進んだ。18日(同19日)にアルゼンチンと対決する。
アフリカ勢として初めて準決勝に進んだモロッコは、鍵を握るDFナーイフ・アゲルドがいったんは先発メンバー入りしながら、けがで出場を見送るなど、最初から苦しい状況となった。前半5分には、フランスのテオ・エルナンデスに先制ゴールを決められ、リードを許した。それでも、決してあきらめることはなかった。
モロッコの努力と精神力に対し、フランスは効率的なプレーで応じた。試合終了11分前には、途中出場のコロ・ムアニが追加点を獲得。リオネル・メッシのいるアルゼンチンとの王座防衛戦を確定的にした。
モロッコは、明らかに体調不良だった主将ロマン・サイスが前半20分過ぎにけがで退き、苦境が深まった。それでも熱狂的なファンの声援を背に、あと一歩で同点という場面をつくった。前半終了間際には、ジャワド・エル・ヤミクが見事なオーバーヘッドのシュートを放ったが、ゴールポストとフランスのGKウーゴ・ロリスに阻まれた。
フランスは、スタジアムの熱気の中でも冷静さを保った。英プレミアリーグ・リヴァプール所属のDFイブラヒマ・コナテが素晴らしいプレーを見せた。オリヴィエ・ジルーは前半、ポスト直撃のシュートを放ちチャンスをつくった。
ディディエ・デシャン監督率いるフランスは、いつも後半に脅威を増してきた。この夜も、好機を待ち構えていたムアニが終盤、モロッコの抵抗を振り切る2点目を挙げ、チームの特徴を見せつけた。
フランス、冷静に栄光へ
フランスは60年ぶりのW杯連覇を達成するため、神経を集中させる必要があった。連覇を成し遂げたのは、1958年大会と1962年大会を制したブラジルが最後だ。
ボールを持つたび、フランスはモロッコのサポーターたちから耳をつんざくような笛の音を浴びせられた。フランスにとっては典型的な試合運びとはならなかったが、乱れを見せることもなかった。
コナテは、試合勘に欠けるダヨ・ウパメカノに代わって出場すると、フランスの堅固さを体現した。デシャン監督にすれば、決勝でこの重要な守備のポジションの選手を変えるのが難しくなっただろう。
決勝ではもちろん、キリアン・エムバペとメッシの対決が最高の見どころとなる。フランスは、クロアチアを破って優勝した2018年モスクワ大会に続く、W杯制覇を狙っている。
デシャン監督は目立たないが、エムバペを先頭にチームをしっかりまとめ上げている。時に運にも助けられ、勝ち進んできた。
フランスは再びW杯決勝の舞台に立つ。1998年に地元開催の大会で優勝した時の主将だった54歳のデシャン氏は、監督として2回優勝するという新たな歴史をつくるチャンスを手にしている。
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モロッコの誇り高き夜
モロッコの選手とスタッフは、試合終了のホイッスルが吹かれると、サポーターたちの前へと移動し、長く続く盛大な喝采を受けた。モロッコの応援団は、今大会の真の見どころと言われてきた。
その喝采に完全に値する活躍を、モロッコ代表は見せた。才能と個性が光るパフォーマンスで、今大会の輝けるサプライズとなってきた。
ワリド・レグラギ監督はこの夜、キックオフの前と直後に主要選手を失うと、早々の失点でリードも許した。運に見放されたと感じてもおかしくなかっただろう。
だが、そんな様子はみじんも見られなかった。
見事な動きを続けるMFソフィアン・アムラバトに鼓舞されたモロッコの選手たちは、いっそう精力的に走り回った。試合を均衡に戻すかと思われたエル・ヤミクのシュートは、ゴールポストとロリスに阻まれたものの、本当に惜しかった。
モロッコは前半、相手ペナルティーエリア内でソフィアン・ブファルがフランスのエルナンデスに倒され、明らかなペナルティーキック(PK)だとアピールした。だが、認められなかったばかりか、なぜかブファルがイエローカードを受けてしまった。
後半に入ってもモロッコは攻め続けた。しかし、シュートに消極的で、チャンスを無駄にした。それによってできた隙をつかれるかたちで、フランスに2点目を許した。
カタールでの快進撃を終えたモロッコ代表は、いつまでも喜びに浸りながら振り返ることができる思い出を、自国のファンたちに残した。










