上海で新型ウイルスで3人死亡 ロックダウン後初=当局

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中国・上海の保健当局は18日、新型コロナウイルス流行を受けたロックダウン開始以降、初めて同ウイルスによる死者が確認されたと発表した。亡くなったのは89~91歳の3人で、いずれもワクチン未接種だったという。
当局によると、上海では60歳以上の市民のわずか38%しかワクチン接種を完了していない。
当局は改めて大規模な検査を行う予定。多くの住民にとって、ロックダウンは4週目に入ることになる。
中国政府はこれまで、上海では新型ウイルスによる死者はいないとしてきたが、この主張に疑問の声が上がり始めている。
新型ウイルス関連死が中国で公式に発表されたのは、2020年3月以降で初めて。
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上海の衛生健康委員会は、3人が17日に「懸命の救命活動」にもかかわらず、病院で亡くなったと発表した。また、全員が基礎疾患を抱えていたと説明した。
同市では3週間前にオミクロン株の急激な感染拡大が発覚して以来、厳しいロックダウンが敷かれており、市民の怒りがたまっている。
何百万人もが住宅の敷地内に閉じ込められているほか、検査で陽性が発覚した場合は、隔離施設に収容されている。
人々は食料や飲料水を配達に頼っているが、長引くロックダウンにより、スーパーなどの各種ウェブサイトだけでなく、政府の供給網も圧迫されているという。
こうした中、不満をためた市民が抗議の動画をソーシャルメディアに次々と投稿し、食料不足や隔離施設の劣悪な環境の現状を訴えている。
市内ではなお、1日に2万件以上の新規感染が報告されている。上海市は新たに展示ホールや学校を隔離施設につくり替え、仮設病院も設置した。
中国での新型ウイルス流行は、他国に比べれば規模は小さいものの、迅速なロックダウンと厳しい制限で感染拡大を防いできた同国の「ゼロ・コロナ」戦略にとって、大きな問題となっている。
一方、世界の多くの国々は、新型ウイルスとの共存の道を模索している。
オミクロン株は感染力が高く、症状は軽い。こうした特徴から、「ゼロ・コロナ」政策が長期的に持続するのか、疑問視する声も出ている。

<解説>ロビン・ブラント上海特派員
この発表のタイミングは奇妙だ。
まず、人口2500万人近いこの都市で、現時点まで誰もこのウイルスの流行に屈しなかったとは到底考えられないからだ。
そして次に、もっと重要なのは、我々はこのアウトブレイクで感染者が死亡していることを知っているということだ。それはすでに報じてきたことだ。
上海のある病院では、十数人の高齢者が亡くなっている。しかしこれは当局によれば、公式なCOVID-19の死者ではない。基礎疾患で亡くなったということになっている。
では、何が変わったのか? その答えは、医学的な評価が変わったということではなさそうだ。
基礎疾患のある人が新型ウイルスの検査で陽性と判明した後に亡くなっても、死亡率はゼロのままだった。
そして今、似たような状況下で3人が亡くなり、公式の死者数は増加した。
これはつまり、中国の60歳以上の高齢者の半分もワクチン接種を完了していないウイルスについて、感染の波の危険性を公にする必要があると、当局が決めたということなのだろうか。
現時点まで、上海当局はこのウイルスは市民を危険にさらすと言ってきた。そうでなければ、誰が上海全体をロックダウンするだろうか。しかし公式には、このウイルスの死者は1人もいなかったのだ。











