上海の住民、「食料不足」訴える ロックダウンで宅配に支障

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新型コロナウイルスのロックダウンが続く中国・上海で、住民から食料不足の訴えが出ている。
中国最大の経済都市の上海では、住民の外出が禁止されている。食品の買い物など、不可欠な行動すら認められていない。
7日には新規感染者が2万人近くに達し、過去最多を更新した。
市当局は「困難」に直面していると認め、改善に努めているとしている。
住民らの怒りは、感染した親から子どもを引き離すといった強硬策によっても強まっている。
市当局はその後、感染した親が隔離施設に子どもを連れて行くのを認める方針を示した。
しかし、ロイター通信によると、感染が確認されていない親から子どもが引き離されるケースもあり、住民らは苦情を訴えている。

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上海市当局は6日、義務的な大規模検査を新たに開始した。すべての感染者を特定し、隔離するのが狙い。
陽性と判定された人は、軽症や無症状であっても自宅隔離は認めらず、隔離施設に入らなくてはならない。
隔離施設をめぐっては、混雑や劣悪な環境がみられるとの批判が出ている。
なぜ食料が不足?
上海で1カ月ほど前にオミクロン変異株が最初に確認されたとき、市当局は限られた住宅群しか隔離対象にしなかった。
しかし、感染は拡大。市当局は先週、市を2つに分けて別々に対策を実施する、時差ロックダウンを導入した。
今月4日には、ロックダウンを無期限に延長。対象も全住民2500万人に広げた。
厳格な制限によって住民の多くは、食料や水を注文するとともに、野菜、肉、卵については政府の支給を待たざるを得ない状況となった。
しかしロックダウンの延長で、宅配サービス、食料品店のウェブサイト、そして政府の物資支給も、需要に応えきれなくなった。
宅配サービスのスタッフの多くはロックダウンの対象地域に住んでおり、全体的な配達能力の低下につながっている。

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「人生で初めて飢えている」
市内の一部地域の住民は、完全に遮断されたと訴えている。
ソーシャルメディア微博(ウェイボ)では、ユーザーが市当局のビデオメッセージに反応して、「宅配能力不足の問題を早急に解決してください」と投稿した。
別のユーザーは、「人生で初めて飢えを感じている」と書いた。宅配を注文するため午前6時に起床し、10種類のアプリを使って数時間かけたが、「今日もまただめだった」と記したユーザーもいた。
便乗値上げや、高齢者やテクノロジーに不慣れな人たちの生活を心配する声も上がっている。
上海市当局は6日、食料不足が起きていると認めた。米、麺、穀物、油、肉は十分な量を確保しているが、支給に遅れが生じていると説明した。
7日には副市長が、一部の卸売市場や食料品店を再開し、ロックダウン地域の配達スタッフの勤務を認める方針を表明した。
前例ない規模の封鎖
中国は、新型ウイルスの撲滅政策を取り続けている国の1つだ。ほとんどの国は現在、オミクロン変異株との共生を目指している。
中国はこれまでも、西安や武漢などで全面的なロックダウンを実施。数百万人が耐え、成功させてきた。ただ、上海のロックダウンは過去最大規模で、感染も例のない速さで拡大している。
中国最大の経済都市である上海のロックダウンは、国内外の経済への深刻な影響が懸念されている。








