ロシア、部隊の一部を撤収と ウクライナは「見たら信じる」

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ロシア国防省は15日、ウクライナ国境付近に集結させている部隊の一部を撤収させていると発表した。ウクライナは証拠を待つとしている。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は同日午後、欧州の安全保障やミサイルについて協議する用意があると話した。
ロシア国防省は、各地で実施中の大規模な軍事演習は継続するものの、一部の部隊は基地に帰還していると述べた。
国防省のイゴール・コナシェンコフ報道官は、「戦闘訓練の演習が計画通り行われた」と話した。ベラルーシで行われている大規模軍事演習などは、20日まで続く予定。
一方、ウクライナ政府は「実際に撤収を目にした時点で、緊張緩和を信じる」と述べた。
ロシアのプーチン大統領は同日午後、オラフ・ショルツ独首相と会談後の記者会見で、北大西洋条約機構(NATO)に求めてきた基本条件は満たされていないし、NATOは他国を犠牲にして自らの安全を強化しない義務があると指摘した上で、欧州の安全保障やミサイルについて協議する用意があると話した。会見冒頭では、ドイツはロシアにとって「鍵となるパートナー」だとして、両国関係を強化していきたいと述べた。
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ウクライナ国境沿いでのロシア部隊の動きについてイギリス政府筋は、どの程度の規模の撤収なのかを確認する必要があると指摘。ロシアがウクライナを侵攻できるだけの装備の規模が、有意に変わらなくてはならないとしている。
ロシアは、旧ソヴィエト連邦構成国で社会的・文化的にロシアと結びつきが深いウクライナが、北大西洋条約機構(NATO)に加盟するのは容認できないと主張。西側に対し、NATOへの加盟を認めないことを確約するよう求めている。NATO側はこれを拒んでいる。


それぞれ「勝利」主張
ロシアとウクライナの両政府はそれぞれ、自国の「勝利」を主張している。
ウクライナのディミトロ・クレバ外相は、「我々は協力国と共に、ロシアがこれ以上事態をエスカレートさせないよう、抑止することができた」と述べた。
ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、この日は「西側の戦争プロパガンダが失敗した日として、歴史に残る。一発の発砲もないまま、西側は恥をかき、破壊された」と述べた。
ロシアはウクライナとの国境付近に10万人以上の規模の部隊を集結させている。だが一貫して、ウクライナ侵攻の計画はないとしている。
対して数十カ国がこれまでに、ウクライナにいる自国民に退避を強く呼びかけ、一部は大使館を退避・移動させている。
アメリカは、空爆が「いつでも」始まり得るとしていると指摘。ロシアがウクライナを侵攻した場合は、深刻な制裁を素早く課すと繰り返し警告している。

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ロシア議会はウクライナ東部の独立を
こうした中、国境沿いの部隊の動きとは別に、ロシア下院は同日、親ロシア勢力が実効支配するウクライナ東部で独立を主張する「ドネツク人民共和国」と「ルガンスク人民共和国」について、独立を承認するようプーチン大統領に要請する決議案を可決した
ロシアはこれまで、両地域で少なくとも72万人にロシア市民権を認めている。
プーチン大統領が、両地域の独立を認めた場合、それは2014年のクリミア半島併合を機にしたロシアとウクライナの停戦協定に違反することになる。









