香港の民主派メディアがまた閉鎖、「メディア環境が悪化」と

A screenshot of the Citizen News Hong Kong website taken on Monday, 3 January 2022 with a banner image with the words "Thank you and so long" underneath it

画像提供, Citizen News

画像説明, 衆新聞(シチズン・ニュース)のフェイスブックページには「ありがとう、それではさようなら」と営業停止の声明が掲載された

香港で民主派メディアの閉鎖が相次いでいる。2日夜には「衆新聞(シチズン・ニュース)」が「メディア環境の悪化」を理由に、4日に営業を停止すると発表した。

衆新聞は2017年の創業で、香港に残る数少ない中国語民主アメディアのひとつだった。

同新聞はフェイスブックで2日夜、読者に支援を感謝するとともに、「全員の安全と健康を確保するため」、1月4日に事業を停止すると発表した。

「残念ながら、我々の前に立ちはだかるのは大雨や風だけでなく、ハリケーンと津波だった」と説明し、「悲しいことだが、過去2年の社会の大きな変動とメディア環境の悪化によって、自分たちの信念を実現するため、恐れずがんばることができなくなってしまった」と述べた。

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香港では昨年12月29日にも、「立場新聞」(スタンド・ニュース)が警察の強制捜査を受け、幹部などが「扇動的な出版物の発行を共謀した」容疑で逮捕された。立場新聞は同日、配信を停止すると発表した。

また昨年6月には、香港最大の民主派新聞「蘋果日報(アップルデイリー)」が家宅捜索を受けた。複数の幹部が逮捕されたほか、アップルデイリーも廃刊となった。創業者の黎智英(ジミー・ライ)氏は、反政府的な動きを取り締まる香港国家安全維持法(国安法)違反や、無許可で開催された天安門事件の追悼に参加した罪などで実刑判決を受けている。

香港の憲法にあたる香港特別行政区基本法は、1997年に香港がイギリスから中国へ返還された際に施行された。香港での集会の自由や言論の自由などの権利を保護するものとなっている。

香港当局は、国安法が施行されて以降、香港での反対意見の取り締まりを強化している。

物議を醸した国安法は、中国からの分離独立や中央政府の転覆、外国勢力との結託などを犯罪行為とし、違反者は最高で無期懲役が科される。

同法は香港の自治を事実上縮小し、デモ参加者や活動家の処罰を容易にしていると、批判の声が上がっている。