香港メディアの大物に禁錮1年1カ月、天安門事件の追悼集会参加で

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香港の裁判所は13日、中国政府に批判的なメディア界の大物、黎智英(ジミー・ライ)氏に対し、天安門事件の追悼集会に参加していたとして禁錮1年1カ月の実刑を言い渡した。黎氏は9日、無許可集会の扇動・参加の罪で有罪判決を受けていた。
香港では有志の団体が毎年ヴィクトリア公園で、天安門事件の追悼集会を行っていた。1989年に北京で起きた同事件では、中国の民主化運動が軍によって鎮圧され、多数の死者が出た。
昨年と今年も、当局が禁止する中で集会が行われ、数千人が集結。この件では、20人以上の政治家や活動家が起訴されている。
13日には黎氏を含め活動家ら8人の量刑が発表された。ジャーナリストから野党の政治家に転身して活動していた何桂藍(グウィネス・ホー)氏や、天安門事件の追悼集会を主催していた香港市民支援愛国民主運動連合会(香港支連会)の副主席だった弁護士の鄒幸彤(チョウ・ハントゥン)氏にも、4カ月半~1年2カ月の禁錮刑が言い渡されている。
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判決文の読み上げ前には、黎氏の弁護人が、黎氏が刑務所内で書いた直筆の手紙を公開した。

手紙の中で黎氏は、自分の決断のために罰せられることを望んでいると述べている。
「不正義のために死んだ人たちを追悼することが犯罪なら、その罪を私に被せ、その罪のために苦しませてほしい(中略)私にも(1989年)6月4日に血を流した若者たちの重荷と栄光を共有させてほしい」
黎氏は審理中、追悼の日に個人的にろうそくをともしただけで、ヴィクトリア公園の追悼集会には参加していないし、他の人を無許可行進に参加するよう「駆り立てる」ようなことはしなかったと主張。この書簡でもそのことに触れている。
しかし裁判官はこの主張に取り合わず、集会参加は「警察に対する反抗と抗議に当たる」と述べた。
黎氏は、香港のタブロイド紙・蘋果日報(アップルデイリー)の創業者。香港メディアに中国政府への恐怖感が広がる中で紙面や著作物を通し、中国指導部を公に批判し続けてきた。アップルデイリーは今年6月、当局によって廃刊に追い込まれている。
黎氏はすでに、2019年の他の集会への参加や、反政府的な動きを取り締まる香港国家安全維持法(国安法)違反罪などで、合わせて禁錮2年4カ月の実刑判決を言い渡されており、服役中。今回の刑は他の刑と同時進行で執行される。
香港は1997年にイギリスから中国に返還された際、2047年までは、中国のその他の地域では認められていない集会の自由や表現の自由、独立した司法、一部の民主的権利などが保護されるはずだった。
しかし、中国政府は徐々に反体制派や民主派への抑圧を強め、国安法施行以降、何十人もの活動家が拘束・起訴されている。
天安門事件の追悼集会とは
香港では毎年6月4日、中国政府の民主活動家に対する弾圧の犠牲者を追悼する行事が開かれてきた。
香港は中国領土内でも数少ない、天安門事件の追悼行事が行える場所だった。だが香港当局は2020年から2年連続で、集会を禁止している。
当局は新型コロナウイルスのパンデミックを、集会禁止の理由に挙げている。しかし活動家らは、2019年の民主化デモ以降続く、当局による反体制派への取り締まりの一環だとみている。








