アマゾン熱帯雨林の森林伐採、過去15年で最大規模

Smoke billows from a patch of forest in the Amazon

画像提供, AFP

画像説明, ブラジルのアマゾン熱帯雨林では、2020~2021年にかけて1万3235平方キロメートルの森林が失われた

ブラジル国立宇宙研究所(INPE)は18日、同国のアマゾン熱帯雨林の森林伐採が過去15年で最も加速したと発表した。この1年で22%拡大したという。

ブラジルは、先に英グラスゴーで開催された国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、2030年までに森林破壊を終わらせると約束する文書に署名している。

アマゾンの熱帯雨林には300万種の動植物が生息しているほか、100万人の先住民族が暮らしている。

また、地球温暖化を引き起こしている炭素を吸収する重要な場所でもある。

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INPEの最新報告書によると、2020~2021年にかけ、1万3235平方キロメートルの森林が失われ、2006年以降で最大を記録した。

ブラジルのヨアキム・レイテ環境相は、「厳しい結果が出た」と発言。「これらの犯罪に対してもっと強制力を持たなければならない」と述べた。

一方で、このデータは「ここ数カ月の状況を正確に反映していない」としている。

動画説明, 【COP26】 先住民族の環境活動家、演説後に「多くの殺害予告」

ブラジルのジャイル・ボルソナロ大統領は就任以来、熱帯雨林での農業や鉱業といった経済活動を奨励しており、森林伐採が加速している。

また、これまでも熱帯雨林の破壊データをめぐってINPEと対立しており、2019年にはブラジルの評判を傷つけていると攻撃した。

COP26の森林破壊を終わらせる取り組みには、192億ドル(約2兆1800億円)近い公的資金と民間資金の投資が盛り込まれている。資金の一部は、発展途上国で土地の回復や山火事対策、先住民支援などに充てられる。

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<解説>ケイティー・ワトソン南アメリカ特派員

ジャイル・ボルソナロ大統領は今週訪問したドバイで投資家に対し、ブラジルの森林伐採を攻撃するのは「不公平だ」と述べたばかりだ。

「ブラジルの実態を知ってほしい」とボルソナロ氏は述べ、熱帯雨林の90%はまだ守られていると話した。

だが、INPEの最新報告がブラジルの実態を明らかにした。発足当初からアマゾン開発をうたい、環境への懸念を一蹴してきた政権がもたらした実態だ。

それだけではない。報告書の日付は10月27日となっており、COP26終了まで発表を遅らせていたようだ。

ボルソナロ氏自身はCOP26に出席しなかったが、同国代表団はグラスゴーで、世界はブラジルを見誤っていると主張しようとした。さらに、2028年までに森林伐採を終わらせるよう動くとすら発言した。

しかし今回の報告にあるような数字が出てきた今、だれがボルソナロ大統領を信じられるだろうか?

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