【COP26】 イギリスが最終合意案を提示 会期延長の交渉大詰め

A boy carrying a chair walks through a submerged road in Indonesia

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画像説明, 気候変動によって深刻な洪水などの異常気象が増えていると科学者らは説明している

会期を延長して協議が進められている国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で13日朝、議長国イギリスは最新の成果文書案を発表した。これが最終案と広く受け止められている。

新しい合意案には、争点となっている化石燃料について言及が残っているほか、「気候財政」について新たな条項が加わった。

一方で、具体的な取り組みは示されておらず、「正しい移行にむけた支援が必要だということを認識している」と記されている。

化石燃料に関する記述をめぐっては、中国やサウジアラビアなどが削除を求めていると伝えられている。

13日午後3時(日本時間14日午前零時)過ぎからは「非公式」総会が開かれ、各国が文書案について意見を表明。シャーマ議長は、同日午後のうちに、合意文書を採択したい意向を示した。

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COP26は12日が最終日だったものの、気候変動の最悪の影響を避けるための協議が予定時間を超え、日付をまたいで延長されている。

科学者たちは、気温上昇を工業発達以前(1850~1900年)と比べて摂氏1.5度以内に抑えることで、気候変動の最も危険な影響は避けられるとしている。これは、ほとんどの国が署名したCOP21のパリ協定の要点だ。

この目標を達成するには、世界の温室効果ガス排出量を2030年までに45%削減し、2050年までゼロにする必要がある。

地球規模で気温が2度以上上昇した場合、実質的にすべてのサンゴが死滅するなどの影響が出ると、科学者たちは主張している。

最新の文書案

文書案は、12日時点からほとんど変化がない。

ただし、「排出削減対策の講じられていない石炭火力発電、ならびに非効率な化石燃料への助成金を、段階的に廃止する努力を加速させる」という文言は残された。

活動家らは、この文章では取り組みが骨抜きになっていると批判している。一方、国連のこうした公式文書としては初めて、石炭が明確に言及される可能性があることを重視する声もある。

文書案ではまた、温室効果ガス排出量を2030年までにどれだけ削減するのか、「再考・強化」した計画を、2022年までに発表するよう各国に要請している。

気候財政については、2022年と2024年、2026年に首脳会談を開くことを明示した上で、2009年に合意した、富裕国が毎年1000億ドルを途上国に提供する目標をあらためて示した。前回の合意では2020年まで援助が行われる予定だったが、この目標は果たされなかった。

さらに先進国に対し、途上国への気候変動対策支援費を2025年までに、2019年比で2倍にするよう求めている。

ロンドンにいるボリス・ジョンソン英首相は、開発途上国が化石燃料の使用を控えるよう、裕福な国はより多くの「金を出す」ことが必要だと述べた。

「国が沈んでいる」

海面上昇の影響が深刻な南太平洋の島国ツヴァルの気候問題担当相は12日、同国が「文字どおり沈んでいる」と、会議参加者らに感情を込めて訴えかけた。

「私たちの国の多くの人にとっては、生き延びられるかの問題になっている。グラスゴーを転換点とすることを心から請う。失敗は許されない」

シャーマ議長は、成果文書の最終案を採択するための正式な全体会議は、13日午後に開かれる見通しだと述べた。

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COP26でもすでにいくつかの約束がなされている。しかし、各国の気候対策を追跡している「クライメート・アクション・トラッカー」によれば、地球の気温はなお、工業拡大以前(1850~1900年)と比べて2.4度上昇する軌道を進んでいる。

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COP26のこれまでの合意