英コーンウォールの感染率、イングランド平均を初めて上回る G7開催後

Beach at St Ives

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画像説明, コーンウォールでの感染拡大については、5月の規制緩和や学校の半期休暇、G7サミットなどがやり玉にあげられている

英イングランド南西部コーンウォールで、新型コロナウイルスの感染率が初めてイングランド平均を上回った。コーンウォールでは今月半ば、主要7カ国(G7)首脳会議が開かれた。

コーンウォールの16日までの1週間の10万人当たりの感染者は131人と、イングランド全体の90人を大きく超えた。コーンウォールの感染率がイングランドの平均以上になったのは、検査体制が拡大された2020年5月18日以降で初めてだという。

業界団体や研究者らは、この地域で集中的な検査を行うよう求めている。

ある研究者は、今月半ばに開かれたG7首脳会議が感染拡大に「大きく寄与した」と指摘している。

一方、コーンウォール自治体とイギリス政府は、新型ウイルスのデルタ変異株の蔓延(まんえん)が原因だと述べている。

Graph showing the rise
画像説明, 人口10万人当たりの感染者の推移(7日間平均)。青い線がイングランド、赤い線がコーンウォールおよびシリー諸島

コーンウォールでは16日までの1週間に新たに747人が感染した。うち79人がセントアイヴス、G7のメディアセンターがあったファルマスでは200人近くが報告されている。

イギリス政府の新型ウイルス対策を策定している非常時科学諮問委員会(SAGE)に所属しているズベイダ・ハック博士は、コーンウォールの住民を守らなければいけないと指摘。「政府は迅速に対処し、地元の保健当局も迅速に対処する必要がある。検査の強化や、もしかしたらワクチン接種の拡大も必要かもしれない。しかし当局は否定ばかりするのではなく、責任を取って、コーンウォールの住民と企業、学校のために動き出すべきだ」と述べた。

また、コーンウォールでG7サミットが行われ、感染拡大の原因となったことは「驚くべきことだ」と話した。

これについてコーンウォールの自治体は、「G7サミットと感染者の増加につながりがあるという証拠はない」と述べた。イギリス政府も、G7参加者から地元住民にウイルスがうつったという報告は受けていないとしている。

コーンウォール商工会議所のキム・コンチー氏は、G7サミットの影響が全くないとは言いきれないとした一方で、感染拡大は観光客の増加が原因だと指摘した。

コーンウォールの選挙区から出馬したある下院議員は、G7サミットを標的にするのは「デマ」だと批判している。

コーンウォールおよびシリー諸島公衆衛生局のレイチェル・ウィグルスワース局長は、感染拡大は5月17日の規制緩和と、学校の半期休暇以降に起きていると述べた。

その上で、G7サミット前に行われた検査や、大学での感染拡大、デルタ変異株の蔓延が感染拡大に寄与しており、G7サミットとの関連を強く否定している。

BBCのロブ・イングランド記者は、同地域の感染率は過去1年半にわたって平均よりも低く推移してきたと説明。こうした中でイングランド平均を上回るのは、多くの地域で感染が広がっているとはいえ、例外的な状況であることは変わらないと解説した。