ベラルーシ当局、大手ニュースサイトを閉鎖 ジャーナリストの拘束相次ぐ

画像提供, Tut.by
ベラルーシ当局は18日、国内大手の独立系ニュースサイト「Tut.by」のオフィスと、マリナ・ソロトヴァ編集長の自宅を家宅捜索し、同サイトを閉鎖した。「大規模な脱税」があったとして、刑事事件として捜査していると説明している。
ベラルーシでは反体制の声を弾圧する動きが強まっており、今回の捜査もその一環。これまでに複数のジャーナリストが拘束されている。
同国では昨年8月、アレクサンデル・ルカシェンコ大統領(66)が8割以上の得票率で6期目当選を果たしたが、国内外から選挙不正があったと指摘を受けている。ルカシェンコ氏は26年にわたり、ベラルーシで実権を握り続けている。
西側諸国は、大統領選で主要対立候補だったスヴェトラーナ・チハノフスカヤ氏を支持している。チハノフスカヤ氏は勝利を宣言したものの、直後に隣国リトアニアに脱出した。政治経験のないチハノフスカヤ氏は、昨年5月に政権に批判的だったブロガーの夫が立候補を禁じられ、収監された後に出馬を決めた。
他にも、多くの反体制指導者が逮捕されるか、国外に逃げるかしている。
チハノフスカヤ氏はTut.byの閉鎖を受けて、「ベラルーシ当局はメディアを殺し、政治政党を殺し、市民コミュニティーを殺そうとしている」と批判した。
多くのジャーナリストが拘束
ベラルーシの財務調査当局も、Tut.byで働いているジャーナリストの自宅の調査に乗り出している。また、オフィスに出勤していた一部のジャーナリストと連絡が取れなくなっているとの報道もある。
同国ではこの1週間で、多くのジャーナリストや抗議参加者が勾留されたり懲役刑を受けたりしている。
17日には、Tut.by所属のジャーナリスト1人が、無許可の集会に参加したとして15日間、警察署に勾留された。15日にも、野党政治家の裁判を取材していた記者2人が、裁判所の外で逮捕され投獄されたという。
大統領選をめぐっては首都ミンスクを中心に数カ月にわたって抗議デモが行われ、警察は暴力的な鎮圧を敢行。これに関連する訴追は今年だけで約2700件に上っている。
逮捕や拘束が相次いだため、ルカシェンコ政権に対する抗議活動はより慎重なものへと変わってきているという。

<解説> ベラルーシ最大の独立系メディアの終えんか ――アンドレイ・コゼンコ(BBCロシア語)
Tut.byは、反政府・反体制ニュースサイトとは言いがたかった。その政治報道は均衡が取れており、他にも軟らかい話題や求人広告なども掲載していた。
しかし昨年8月の大統領選にまつわる抗議デモが始まると、Tut.byと当局との間で問題が生じた。多くのジャーナリストが拘束された。その1人がカテリーナ・ボリセヴィチ氏だ。

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ボリセヴィチ氏は、デモ参加者の1人、ロマン・ボンダレンコ氏の死亡を報じて逮捕され、6カ月の禁錮刑となった。人権擁護団体アムネスティ・インターナショナルは、ボリセヴィチ氏は良心のために投獄されたと述べている。
Tut.byは以前から、当局による警告を受けていた。18日の家宅捜査は、2000年から続くベラルーシ大手メディアの終えんとなるかもしれない。











