英下院補選、与党・保守党が野党・労働党の牙城で初勝利

画像提供, PA Media
イギリス各地で6日、地方議会選や首長選、下院議員の補欠選挙などが行われた。野党・労働党が長年押さえてきたイングランド北部ハートリプールの下院補選では、与党・保守党が初めて勝利する波乱の展開となった。
ハートリプール選挙区が作られたのは1974年で、以来57年間、労働党がこの議席を独占してきた。今年3月に、セクハラ疑惑などが原因で現職の労働党議員が辞任したため、6日の統一地方選に合わせて補欠選挙が行われることになり、16人が立候補した。
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投開票の結果、保守党のジル・モーティマー候補が1万5529票を獲得し、労働党のポール・ウィリアムズ候補(得票8589票)に7000票近い差をつけて当選した。
モーティマー氏は「本当に歴史的」な結果だと喜び、57年間で初めてハートリプールを代表する保守党議員となるのは誇らしいと述べた。
「労働党はもうあまりに長いこと、ハートリプールの有権者に支持されて当然だと思い込んでいた。選挙活動の戸別訪問をしていてそういう話を、何度も何度も聞いた。有権者は辟易(へきえき)としていて、今回この結果を通じて、変化が必要だとはっきり意思表示をした」と、モーティマー氏は話した。
サー・キア・スターマーが率いる労働党にとっては、57年来の基盤を失う打撃となった。一方、ボリス・ジョンソン首相率いる保守党は、2019年12月の総選挙でも労働党の伝統的な支持基盤を突き崩して圧勝しただけに、今回のハートリプールでの勝利はその勢いが続いているあらわれだと歓迎している。

労働党のスティーヴ・リード影の自治相は、「有権者は党首が変わったことは分かっていても、党が変わったことは理解していない。我々がそれを十分、立証してこなかったからだ」と落胆を示した。
ジェレミー・コービン前党首の下で影の法相だったリチャーコ・バーゴン下院議員は、「とんでもなく残念」な結果だと述べ、「党首脳部はただちに方向性を変えなくてはならない。有権者の大半が支持する最近のマニフェストで人気の政策を、党として推進することから始めるべきだとツイートした。
コービン前党首を支持した労働党左派の議員団は、ハートリプールでの敗北を「大惨事」と呼び、「党内で左派を孤立させ、有意義な政策を空疎なはやり文句で置き換えるというスターマー(党首)の戦略は、全面的に失敗に終わった」と、現在の党首脳部を批判した。
スターマー党首は投票前、2019年総選挙での大敗から党を立て直すにはまだ「大きな山を克服しなくてはならない」と、慎重姿勢を示していた。
2019年総選挙では、イングランド中部や北部など伝統的に労働党の支持基盤とされていたいわゆる「赤壁」(赤は労働党のイメージ色)で、保守党が次々と勝利する大波乱が起きた。
6日はスコットランド議会やウェールズ議会、ロンドン市長などさまざまな選挙が各地で行われた。









