フィリピンやロシア、封鎖を緩和 インドも鉄道を一部再開

Passengers gathered outside Secundarabad station in Andhra Pradesh state
画像説明, 鉄道の一部が再開されたインドのセクンデラバード駅は利用客でごった返した

6月に入り、新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)を緩和や解除する国が増えている。

フィリピンの首都マニラでは、3月中旬から続いていた世界最長級のロックダウンが1日、ついに緩和された。

マニラ首都圏では、中国・武漢市よりも長いロックダウンが続いていた。新型ウイルスが昨年末に発生した武漢市は、ロックダウンが76日間続いた。

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マニラは、一般的なコミュニティー隔離措置(GCQ)の状態に入る。これまでより多くの市民が仕事に戻ることが認められ、商店や工場の一部も再開できるようになる。公共交通機関も部分運行を始める。

ただ、スポーツクラブや映画館、カラオケバー、ナイトクラブなどは閉鎖されたままとなる。また、当局は市民に、可能な限りは自宅から出ないよう強調している。

ショッピングセンターは開店できるようになるが、店舗で働けるのはスタッフの半数で、残りの半数は在宅勤務となる。

セメントや鉄鋼など、生活に不可欠とされていない業種の事業は、最大でフル稼働時の半分まで稼動することが認められる。

米ジョンズ・ホプキンス大学の集計(日本時間1日午後8時現在)では、フィリピンで確認された新型ウイルスの感染者は1万8638人、死者は960人。同国の人口は約1億1000万人。

ロシアは散歩やスポーツが可能に

ロシアの首都モスクワでも1日、ロックダウンが緩和され、市民が9週間ぶりに戸外の散歩を楽しめるようになった。

モスクワのセルゲイ・ソビャニン市長は、ウラジーミル・プーチン大統領に市内の制限緩和を報告。ショッピングセンターを再開し、市民の移動の自由を拡大すると伝えた。

これまでモスクワ市民は、食料品の買い物と犬の散歩、許可を得た不可欠な事業の従事者に限って外出が認められていた。

今後は週3日、住所ごとに割り振られた日に散歩ができる。午前5~9時限定ながら、屋外でスポーツを楽しむことも認められる。

A man on a scooter wearing a face mask outside the Kremlin in Moscow

画像提供, Getty Images

画像説明, モスクワでは1日から、新たな規制の下で外での運動が可能になる

自動車販売、クリーニング、靴修理、書籍販売、コインランドリーの店舗も、1日から営業を再開できる。

ただ、モスクワではまだ新たな新型ウイルス感染者が数多く確認されている。31日には2590人超に上った。

ロシアで確認された新型ウイルスの感染者は41万4878人、死者は4855人(米ジョンズ・ホプキンス大学の集計、日本時間1日午後8時現在)。同国の人口は約1億5000万人。

インドでレストラン再開などの計画を発表

インドも厳しいロックダウンを緩和する計画を30日に発表した。ただ、1日あたりの感染確認者数が過去最多を更新するなど、感染拡大は収まっていない。

1日には鉄道の運行が一部再開。駅によっては多数の利用者が押しかけ、混乱が発生した。

政府が発表した計画によると、3段階に分けた緩和計画の第1段階では、6月8日から多くの地域でレストランやホテル、ショッピングセンター、礼拝施設の再開が可能になる。

7月ごろからは、大学を含めた学校が再開される。

ただし、新型ウイルスの感染症COVID-19の患者が多い地域では、厳しいロックダウンが継続される。

海外渡航、地下鉄の運行、映画館やスポーツイベント、スポーツクラブの再開は第3段階で認められる。ただ、日程は示されておらず、「状況」次第とされた。

Police struggles to enforce social distancing due to large crowds
画像説明, インドでは警察官が群衆に対して社会的距離を取るよう指示している

夜間外出禁止令は継続されるが、対象時間がこれまでの午後7時~翌朝7時から4時間短くなり、午後9時~翌朝5時となる。

インドでは5月30日に8000人近くの新たな感染者が確認され、1日あたりでは過去最高となった。

米ジョンズ・ホプキンス大学の集計(日本時間1日午後8時現在)では、人口約13億人のインドで確認された新型ウイルスの感染者は19万1041人、死者は5413人となっている。

イギリスや日本で学校再開

一方、イギリスのイングランドでは1日、10週間ぶりに小学校が再開された。ただ、子どもを登校させない保護者もいるほか、一部の学校は閉校を続けるなど、状況には違いがみられる。

going back to school

画像提供, Joe Giddens

画像説明, イギリス・ノーフォークでは1日、久しぶりに学校に登校する子どもと保護者の姿が見られた

日本でも1日、全国的に多くの学校が再開となった。経済活動も全面再開に向かっているが、東京都などでは一部事業者に対して自粛要請が続いている。

そうしたなか、日本政府はタイ、ヴェトナム、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国からの渡航者について入国規制の緩和を検討していると、共同通信が1日、政府関係者の話として伝えた。

これらの国は人口あたりの感染者の比率が小さく、日本と経済的な関係が強いのが理由とされる。

日本は2月から、欧米各国を含め111の国と地域からの渡航者の入国を禁止している。