イギリス有権者の大半は「カミングス上級顧問はロックダウン違反」と
マーク・イーストン内政担当編集長

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ボリス・ジョンソン英首相の上級顧問が新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)実施中に家族と国内を400キロ以上移動していた問題で、有権者の約7割がロックダウンのルール違反だと受け止めていることが、オンライン世論調査で明らかになった。
オンライン調査会社YouGovの調査によると、問題になっているドミニク・カミングス上級顧問が25日に首相官邸の庭で、自分は行動を後悔していないし辞任するつもりもないと話した記者会見の最中に、同氏は辞任すべきだという批判的な回答が増え続けたという。
調査の結果、回答者の59%がカミングス氏は新型ウイルス対策の行動制限ルールに違反したため、辞任すべきと答えた。記者会見前の同様の調査では、辞任すべきという答えは52%だった。
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カミングス氏がロックダウン開始後の3月下旬に、新型ウイルス感染の症状を示していた妻と4歳の息子を連れて親類のいる北東部ダラムまでロンドンから移動したことと、加えてロックダウン継続中の4月半ばに「新型ウイルス感染で影響を受けたかもしれない視力を試すため」として片道30分を運転しながら家族でダラム近郊の観光地を訪れていたことについて、YouGov調査では71%が規則違反の行動だと答えた。
調査の回答者は1000人超。
ジョンソン首相は、カミングス氏が合理的かつ合法的に行動したと擁護している。
カミングス氏は25日の記者会見で、行動を後悔していないし自分は合理的に行動したと思うと答えた。
別の調査会社サヴァンタの調べでは、ジョンソン首相の支持率は22日に19%だったものの25日にはマイナス1%と20ポイント急落した。26日にはプラス7%まで回復した。
カミングス氏の擁護を続ける首相には、与党・保守党や政府内からも批判的な圧力が高まっている。
カミングス問題以前から信用低下
一方で、キングス・コレッジ・ロンドンの調査によると、カミングス氏の行動が報道されて問題になる前から、政府の新型コロナウイルス対策への国民の信用と信頼は低下していたという。
ロックダウン開始から1週間後の4月初めの世論と、5月22日ごろの世論を比較した。カミングス氏がロックダウン中にロンドンから北東部ダラムへ移動していたことは、22日付の英紙ガーディアンや同デイリー・ミラーの報道で明らかになった。
7週間前には回答者の69%が、感染対策で政府を信用していると答えた。先週後半の調査では、それは51%に下がっていた。
感染対策に関する政府のアドバイスが役に立つ、あるいは効果的だと答える人の割合も、同じように減った。

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新型ウイルスに関する政府の発表に対する信用も、下がっているという。4月初めには政府の公式データを信用すると76%が答えていたが、今では59%に下がっている。
イングランドでの行動制限解除については、54%が時期尚早だと回答。もっと早くロックダウンを解除して欲しいと答えたのは13%にとどまった。
制限された自由の回復よりも新型ウイルスによる感染症「COVID-19」を抑え込むことを重視する人が、大部分だった。
行動制限のメリットより害の方が大きいと答えたのは24%だったのに対し、ウイルスの拡散を防ぐため政府はできることを何でもすべきだと答えた人は59%に上った。
小学校再開に不安
就学児童の保護者の間では、子供の登校再開に「安心している」と答えた人は33%で、56%が「不安」だと答えた。
イングランドの小学校は6月1日から一部の授業を再開する予定だが、教職員組合は安全面で懸念を表明している。ジョンソン首相も、意図していたように全ての授業や学校が一斉に再開するわけにはいかないと認めた。
政府の国家統計局(ONS)が4月と5月上旬に実施した別の調査では、成人の80%が、新型ウイルスが自分の生活に及ぼしている影響を懸念していると答えた。イングランド中東部とスコットランドでは76%、イングランド北東部では87%だった。
特に強い不安感を示していたのが、イングランド北東部に住む16~34歳で、94%が不安もしくはとても不安だと答えていた。
さらに、回答者の3割近くが、新型ウイルスのせいで自主隔離した人と4月中に同居していたと回答していた。


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