米下院議長、休会を前倒し エプスティーン元被告の問題で採決阻止が目的か

画像提供, US Department of Justice
アメリカで、性犯罪者として登録されていた資産家ジェフリー・エプスティーン元被告(故人)に関する情報の公開を求める声が高まるなか、連邦議会下院のマイク・ジョンソン議長は22日、下院の早期休会を宣言した。情報公開を迫る議会の動きを停滞させる狙いがあるとみられる。
エプスティーン元被告は、性的人身売買の罪で起訴され、裁判を待っていた2019年にニューヨークの拘置所で死亡した。司法省と連邦捜査局(FBI)は今月、著名人らの関与を示すような「顧客リスト」は存在せず、元被告は自殺だったと結論づけた。
これに対しては、ドナルド・トランプ大統領の支持者の一部からも、激しい批判と、関連情報の公開を求める声が高まっている。トランプ氏は元被告と交流があったとされる。
下院では、透明性を重視し、司法省に関連資料を30日以内に公開させることについて採決を求める動きが、与野党の両方でみられる。
しかし、ジョンソン議長がこの日、予定より1日早く休会にしたことで、政治色の濃い採決は夏休み明けの9月以降になった。
ジョンソン氏は、自らの決定の正当性を主張するとともに、野党・民主党が「政治的駆け引き」に興じていると非難。「透明性についての説教はもう十分だ」と述べた。
休会を前倒ししたことで、エプスティーン元被告の事件に関する情報公開をめぐって与党・共和党内で生じている亀裂を修復する時間を、ジョンソン氏は手に入れることになる。
ジョンソン氏による休会の宣言に先立ち、下院監視委員会はこの日、英社交界の有名人だったギレイン・マックスウェル受刑者を議会証言のために召喚することを決めた。同受刑者は、エプスティーン元被告と長年行動を共にした人物で、少女たちを元被告に仲介した罪などで、2022年6月に禁錮20年の刑を言い渡された。
司法省もこの日、マックスウェル受刑者が何を知っているのかを聞きたいとして、面会を求めた。
トランプ氏の昨年の刑事裁判で同氏の個人弁護士を務めたトッド・ブランチ司法副長官は、「もしギレイン・マックスウェルが、被害者に対する犯罪を犯した人物について情報を持っているなら、FBIと司法省は彼女の話を聞く」とした。
同受刑者の弁護団はBBCに対し、政府との協議が進行中で、同受刑者は「常に正直に証言する」と話した。
トランプ氏は「何も知らない」と
トランプ氏は22日、大統領執務室から記者団の取材に応じ、マックスウェル受刑者への聴き取りについて、「行うのが適切だと思う」と発言。また、「私はそれについて何も知らない」と言い添えた。
司法省の面会の求めには、トランプ支持者の一部から早々に批判が噴出している。
極右活動家ローラ・ルーマー氏は、なぜマックスウェル受刑者への聴き取りが「初日に」行われなかったのかと疑問を呈した。ルーマー氏は、トランプ氏とも交流がある。
「私が知りたいのは、司法省が基本的に、ギレイン・マクスウェルに会って未成年者に対する性犯罪についての情報を持っているか、聴き取りをしたことがないと言っているのか、ということだ」とルーマー氏はソーシャルメディアに書き込んだ。
トランプ氏は先週、パム・ボンディ司法長官に対し、この事件に関するすべての大陪審証言の公開を認めるよう、裁判所に求めるよう指示した。
マックスウェル受刑者の弁護士デイヴィッド・オスカー・マーカス氏は22日、声明で、「この事件の真相解明に尽力してくれたトランプ大統領に感謝している」と述べた。
同受刑者は今年4月、最高裁に再審を請求した。司法省は先週、この請求を却下するよう最高裁に求めている。











