トランプ米大統領、ヨルダン国王と会談 ガザはアメリカが所有するとあらためて主張

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アメリカのドナルド・トランプ大統領は11日、ホワイトハウスでヨルダンのアブドラ国王と会談し、アメリカがパレスチナ・ガザ地区を掌握するとあらためて主張した。
両者が会談したのは、トランプ氏が4日にガザ再建構想を打ち出して以降で初めて。同構想では、アメリカがガザを保有し、パレスチナ人200万人をヨルダンなど近隣の国々に移住させるとしている。
トランプ氏は今週になって、ヨルダンとエジプトがパレスチナ人の受け入れに同意しなければ、両国への支援を停止する可能性を示している。
ヨルダンは中東におけるアメリカの重要な友好国だが、トランプ氏の提案を拒否している。アブドラ国王は会談後、「パレスチナ人の強制移住に反対するのが(ヨルダンの)揺るぎない立場だ」と述べた。ヨルダンにはすでに数百万人のパレスチナ人が住んでいる。
さらなるパレスチナ人の受け入れの可能性について、アブドラ国王は、「すべての人にとって最善の」解決策が必要だと発言。ヨルダンは病気の子ども2000人を受け入れると述べた。
懸念は変わらずとヨルダン国王
一方、トランプ氏は大統領執務室で記者団に対し、世界的な非難を招いている自らの構想を変更しない考えを示した。このとき、アブドラ国王はトランプ氏の隣に座っていた。
トランプ氏は、「私たちはそれ(ガザ)を引き取る。所有して大事にする」と述べた。
また、荒廃したガザをアメリカが引き取れば、地域全体で「多くの雇用」が生まれると主張。「ダイヤモンドになりうると思う」とした。さらに、他国を脅してまで再建に参加させることはしないと今は考えていると付け加えた。
トランプ氏は、ヨルダンとエジプトについては、パレスチナ人の再定住先としての役割を期待すると繰り返し表明。「ヨルダンにいくらかの土地があると思う。エジプトにいくらかの土地があると思う」、「他の場所かもしれないが、話し合いが終わった時には(パレスチナ人が)とても幸せに、とても安全に暮らせる場所ができると思う」と述べた。
エジプトは、ガザからパレスチナ人を追い出すというトランプ氏の案を全面的に拒絶している。エジプト外務省は10日、「パレスチナ人の合法的な法的権利に沿った、その土地での継続的な存在を保証する形での、ガザ再建の包括ビジョン」をもつ計画を提案する考えだと、声明で発表した。
声明では、エジプトはトランプ政権と協力して計画を進めることを「熱望」しているが、外国からの介入は「和平の成果を危うくするものであってはならない」と強調している。
アブドラ国王は、ホワイトハウスでの会談後、中東はこの立場でほぼ一致していると強調した。Xへの投稿で、トランプ氏との会談は「建設的」だったとした一方、ヨルダンがトランプ氏の提案に懸念を抱いていることに変わりはないとした。
Xには、「ガザとヨルダン川西岸におけるパレスチナ人の強制移住に反対するヨルダンの揺るぎない立場を繰り返した」、「これはアラブの統一した立場だ」と書いた。
また、「パレスチナ人を移住させることなくガザを再建し、悲惨な人道的状況に対処することが、すべての人にとっての優先事項にされるべきだ」と記した。
トランプ氏構想への対抗案
ヨルダンには、1948年にイスラエルとなった土地から追い出されたパレスチナ難民の子孫や、ヨルダン川の東側にルーツをもつ人々が、すでに何百万人も住んでいる。
ヨルダンはまた、シリアからの難民も受け入れている。経済と軍事では、アメリカの支援に大きく依存している。
国連は、占領地から住民を強制移住することは国際法上厳しく禁じられているとし、そうした行為は「民族浄化に等しい」と警告している。
トランプ氏はこの日、国連のこうした警告に関して記者団から質問されると、それをかわすように、「私たちは(パレスチナ人を)美しい場所に移動させる。新しい家を持ち、安全に暮らせ、医師や医療関係者がいる場所だ」と述べた。
アブドラ国王は会談で、この問題については議論が予定されており、両者ともエジプト側が考えを示すまで待つべきだと述べた。
エジプトとの間では、ガザの将来の統治に関する提案が検討されていると考えられている。トランプ氏の構想に対抗するものとして、アラブ諸国が支持しているとされる。
この提案はまだ策定中だが、ガザのパレスチナ人から集められた専門知識をもつ人々からなる、イスラム組織ハマスなどの組織と関係のない行政体を含んでいるとみられている。











