【ミラノ・コルティナ五輪】 ヴェローナで閉会式、幕を閉じる 日本は冬季最多24個のメダル獲得

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ミラノ・コルティナ・冬季オリンピック(五輪)は22日、閉会式があり、正式に幕を閉じた。
閉会式はイタリア北部ヴェローナのヴェローナ・オリンピック・アリーナで催された。同地はミラノから約120キロ離れており、今大会の競技は一切開かれていない。
式典はイタリア古典オペラへのオマージュで幕を開けた。「アイーダ」の大型舞台セットを通って、参加92カ国の旗手が入場。イタリア映画に関係する音楽が流れた。
小さなガラス容器に収められた聖火「炎の一滴」が古代円形闘技場に運ばれ、五輪のリグをともした。その後、各国選手らが入場した。
選手らは国に関係なく交じり合って入場することになっていたが、実際にはほぼ国ごとにグループになって姿を見せた。
今大会最後のメダルが、クロスカントリースキー男女50キロマススタート・クラシカルの上位各3選手に授与された。続いて、大会ボランティアらへの感謝が示された。
式典は、イタリアで人気の音楽ユニット「メジャー・レイザー」とシンガーソングライターのアキレ・ラウロさんの演奏で幕を閉じた。
閉会の演説では、国際オリンピック委員会(IOC)のカースティ・コヴェントリー会長が、「みなさん素晴らしかった。どの人もだ。勇敢だった。恐れ知らずだった。気持ちと情熱にあふれていた。雪と氷の上ですべてを出し切った」と選手らを称賛。次のように続けた。
「忘れることができない2週間の一瞬一瞬を最大限に生きた。すべてをささげ、それを私たち全員と分かち合った」
「これこそが真のオリンピック精神だ。結果がどうあれ、競い、受け入れ、互いを高める。卓越、敬意、友情がどのようなものか、ともすればそれらの価値を忘れがちな世界において示した」
「オリンピックがすべての人のための場だと示した。スポーツが私たちを一つにする場だと」

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日本やイギリスなど過去最高の成績
今大会は116種目でメダルが授与された。イギリスや日本などいくつかの国が歴史的な好成績を収めた。
日本代表チームは、金5、銀7、銅12の計24個のメダルを獲得。冬季五輪の最多記録(前回北京大会の18個)を大きく更新した。メダルランキングは10位だった。
スノーボードで9個、フィギュアスケートで6個のメダルを獲得した。選手
一つの大会で金メダル5個は、1998年長野大会と並んで最多。今大会はうち4個がスノーボードで、男子ビッグエアの木村葵来選手、女子ビッグエアの村瀬心椛選手、男子ハーフパイプの戸塚優斗選手、女子スロープスタイルの深田茉莉選手がそれぞれ金メダルを手にした。
イギリス代表チームは、金3個を含むメダル5個を獲得。メダルランキング15位で大会を終えた。イギリスが冬季五輪で金メダルを2個以上獲得したのは初めて。
イギリスの男子旗手を務めたマット・ウェストン選手は、スケルトンで金メダル2個を獲得した。男子個人種目と、タビー・ストーカーと組んだ混合団体リレーで優勝した。
女性旗手のシャーロット・バンクス選手は、スノーボードクロス混合団体で、ヒュー・ナイチンゲール選手と共に金メダルを獲得した。これがイギリスにとって初の冬季五輪の金メダルとなった。
イギリスはこのほか、カーリング男子で銀メダルを獲得。最終日にはフリースタイルスキー女子ハーフパイプのゾイ・アトキン選手が銅メダルを手にした。
南米初の冬季五輪金メダル
ブラジルは、南米初となる冬季五輪金メダルを獲得した。アルペンスキー男子大回転を、同国代表のルーカス・ピニェイロ・ブラーテン選手が制した。
東欧ジョージアも冬季五輪初のメダルを獲得。フィギュアスケートのペアで銀メダルを手にした。
一方、スペインは54年ぶりとなる金メダルを、山岳スキー(スキーマウンテニアリング)男子で手に入れた。
アフリカのベナンとギニアビサウ、そしてアラブ首長国連邦(UAE)は、初めて冬季五輪に出場した。
開催国イタリアにとっては、最高の冬季五輪となった。メダル30個を獲得し、うち10個が金だった。メダルランキングで4位に入った。
メダルランキングのトップは、4大会連続でノルウェーだった。金メダルを18個獲得。そのうち6個をクロスカントリースキー男子の王者ヨハンネス・ヘスフロト・クレボ選手が手にした。
クレボ選手は、1大会で個人が獲得した金メダルの最多記録を打ち立てた。仮に1人で国を代表していたとしても、メダルランキングで9位に入る計算になる。偉業にふさわしく、クレボの今大会6個目の金メダル(50キロ・マススタート・クラシカル)は、閉会式で大会最後のメダルとして授与された。
個人種目の最年長メダリストは、アメリカのエラナ・マイヤーズ・テイラー選手だった。41歳でボブスレー女子1人乗りの金メダルを獲得。大会記録を更新した。
一方、アルペンスキー界のレジェンド、リンジー・ヴォン選手(アメリカ)は、女子滑降で脚を骨折し、五輪選手としてのキャリアに幕を閉じた。

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今大会も物議を醸す出来事があった。
スケルトン男子で、ウクライナのウラジスラフ・ヘラスケヴィッチ選手が、ロシアによる侵攻で殺されたアスリートらをあしらった「追悼ヘルメット」をかぶって競技に臨もうとした。
しかし、IOCはこれが大会規則に違反すると判断。ヘラスケヴィッチがあくまで使い続ける姿勢を崩さなかったため、失格とした。
山岳スキー男子では、ロシア人アスリートが銀メダルを獲得した。ニキータ・フィリポフ選手は、ロシアがウクライナ侵攻を理由に大会出場を禁止されたため、個人の中立選手(AIN)として出場した。
フィリポフ氏らAINの選手は、開会式に加わることは禁じられたが、閉会式では参加が認められた。
カーリング男子で金メダルを獲得したカナダのチームは、不正疑惑が尾を引く中で勝利を重ねていった。
閉会式では、2030年に次の冬季五輪を開催するフランス・アルプス地域の代表に、オリンピック旗が引き継がれた。
開催地の二つの地域圏のトップ、ルノー・ミュゼリエ氏とファブリス・パンネクック氏は、IOCのコヴェントリー会長から旗を受け取ると、情熱的にそれを掲げた。
フランスの国歌「ラ・マルセイエーズ」の第6節が、より普遍的で愛国心が控えめとの理由で演奏された。エレキベースによって、現代的なスタイルへとアレンジが変わっていった。
アルプス地域を紹介する映像が流され、音楽家25人とアスリート24人がパフォーマンスを披露した。閉会式の芸術的な要素に五輪選手が加わるのは初めてだった。

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